旅の本が好きで今までにかなりの本を読んできたが、時々文章が非常に達者な著者に巡りあえる喜びがある。
そういった著者の本は繰返し読むことになり手放せないのだ。
その1人が本書の真中氏でもう1人が『シルクロード・路上の900日』の大村氏だ。
旅には大まかに2種類あると思う。名所旧跡や今流行りの世界遺産を巡るような物見見物的な旅と精神的な旅。
勿論ほとんどが前者であり、この本は精神世界を旅し続けその内面の変化を抑制的・冷静に綴った名著だと思う。
昨今はアイドルの覚醒剤問題や若者の大麻問題などで薬物に関心が高まっていると思うが、そもそも自然界に
焼き尽くし絶滅させなければならない不必要な植物(芥子や麻などはその典型))など存在するはずもないのだ
という冷静さと、そして国家が個人の嗜好に過剰に介入することに対しても大人の議論が必要だろうと思う。