またまた著者の方より著書をお贈り頂きました。
著者とはその昔、ゲートウェイという牛柄模様の梱包がお洒落で、
目立った米国PCメーカーにて法人市場開拓に共に携わった時期がある。
松下からアップル、ゲートウェイと、まさに企業文化的に
180度異なる大転身の経歴には驚いた反面、確かに日々努力家、
勉強家であったなと、お送りいただいたメール便の封を開けつ、
懐かしく当時が思い出される。
当時から切れ者のマーケティングプランナーだった著者だけあり、
ドラッカーの写真とともに書かれている帯表紙のコピーが目を引く。
”Q1「利益こそ企業の目的だ」は常識か?”
まさに購買リードにつながるキラーコピーではないだろうか。
ページをくくると、”企業の目的は、金儲けではない”、
”無能を並みの水準にするには、一流を超一流にするよりも、
はるかに多くのエネルギーを必要とする”と続く。
冒頭でマーケティング目線、書を手にした人の購買動機導線を
シッカリと押さえてしまう仕掛けが著者のセンスの光るところ。
古いタイプの営業である私にとって、正直ドラッカー本は
安眠枕のような存在だ。笑
そういった体質の方には理論と現実のはざまを具体例、
具体的社名などを引用しリズミカルに紐解くテンポに
著者らしい目の付け所を感じる。
しかめっ面したり、かっこつけたりでドラッカー本を開くより
遥かに解りやすく、また具体例のいくつかは、ゲートウェイ時代に
実際に私が目にした事例だったり(笑)、特に123ページの
某”電機メーカー”のくだりに出てくる旧態固陋から
見事イノべーティブなコスト削減をなしえたドラマは
恐らく著者ご本人のお話(経験当事者)そのものではないだろうかと。
智に訴えるというより腹や胸にすっと染み入り思わずページが進んでしまった。
松下、アップル、ゲートウェイと極端に文化の異なる企業変遷を
乗り越えられてきたからこそ、日々毎日のビジネスシーンで
どこにでも転がっているケースモデルを絶妙な語り口、
マーケティング目線でドラッカーへ通ずる初めの一歩の敷居を下げてくれた読後感だった。
それにしても巻末記載の参考文献の量の多さには驚いた。
今も変わらず勉強家であることに感服する。
ここまでの冊数を読破され、その上で解りやすいケースモデルに
集約・紐付けし、手頃価格のかさばらない新書サイズで
発刊するという目線は”ポケット・ドラッカー”といった
新たな観点でのイノベーションともいえる一冊ではないか。
以下少々引用させて頂く。
『リーダーシップは才能でなく仕事 誰にもいつでも修得可能』
『最大のコストは何か?そこに集中せよ、手を広げ過ぎるな』
『イノベーションとは新価値創造』
『同じパイを食い合うだけでは未来は無い』
『旧製品で新市場を開け 価値を見直す』
『iPodは一か八かでやったのではない。』
丁度今顧問をしている平均年齢31歳のベンチャー企業の方々に
お勧めしたらジャストミートしそうな一冊だ。