たとえば、「金で人を惹きつけることはできない。そういうものをやっているところほど人の出入りが激しい」「すでに一つのことが確実である。間もなく多様な企業モデルが生まれる」というドラッカーの言葉を引きながら、多くの人間をやる気にさせること、努力すれば報われるしくみや共存共栄のしくみをつくること、それが会社の永続的な繁栄につながることなどが論じられている。ドラッカーの「企業の社会的責任」「付加価値」「ナレッジ」といったキーワードからも、ビジネスパーソンの存在意義や基盤となる考え方が導かれている。
なかでも「お客を作る」というドラッカーの視点からは、「お客本位」の時代における経営やマーケティングの概念、真のニーズ、販売のノウハウ、「お客軽視」の組織の病理など、多彩な議論が展開されている。ビジネスの原点となるものの考え方がここで得られるはずだ。
日本は劇的な転換が得意で、一定のコンセンサスが得られればただちに転換に向かう、というドラッカーの言葉や、従来の規制や既得権が通用しなくなった現在は、腕一本、知恵一つでのしあがることができる最も活力のある明るい時代だという著者の言葉には元気づけられる。経営の要諦とともに、こうした洞察や時代感覚をもたらしてくれる1冊でもある。(棚上 勉)
著者は、ビジネスマン時代からドラッカー研究に心血を注いできた人物。市場経済とは何か。何のために働いているのか。マネジメントとは何か。マーケティングと販売はどこが違うのか。イノベーションとは何か。儲かる会社とつぶれる会社はどこが違うのか。生き残るために何をすればよいのか。――本書はこれらの疑問に端的に答えてくれる。
転換期である現在の日本で、しがらみのない若い人たちには多くのチャンスが与えられている。腕一本、知恵一つでのしあがることができる活力ある時代に、ドラッカーの箴言はまさに「宝の山」といえる。
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何より、大変具体的で、実例が細かく書いてあるので、とても分かりやすい。思い当たることがとても多く、根本を考えさせてくれる内容です。
目次だけ見ても一つひとつ興味深く、つい読みたくなりました。
そういうことに疑問をもっているなら、これを読んでみるといいと思う。
日本の企業の事例もまじえて、ドラッカーのエッセンスが解説されているので、
ドラッカーそのものよりはかなりとっつきやすいだろう。
「ここからはじめるドラッカー」といった印象の本だ。
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