日頃から管理会計への疑問をもっていたので、手に取ってみた。ストーリー仕立てで、ロス行きの飛行機の中で隣同士に坐った二人、教える初老の男:西園寺と教わるレストラン経営者:町田純一が管理会計の限界、見えなかった経営の実態について語り合う。西園寺が説明するくだりを読むと、読み手の頭の中に疑問が生じる。ページをめくると、町田が同じ疑問を西園寺にぶつける。一般的な会計知識をもった者や経営者が持つ疑問を町田が代弁してくれる。その繰り返しの中にドラッカーの教えが初老の男:西園寺の手帳への書きつけとして出てきて、解説される。
以前、上場会社の子会社に勤めていたときに、親会社と同じ管理会計手法では業態のまったく違うビジネスなのだから実態が見えないとして、一般管理費だったある勘定科目を製品原価として計上させるために親会社の財務経理部ともめたことを思い出した。
損益計算書や貸借対照表だけでは、会社の経営実態は決して見えないことを実感として知ることができるわかりやすい管理会計についてのお話である。