戦艦大和生存者の証言と日米の保存資料を元に、その特攻作戦の経過詳細記録を「作戦準備」「作戦発動」「米攻撃隊来襲」「戦艦大和沈む」「戦いのあとに」の5項目に整理し纏めた書である。その記録には取材した人名や起きた時間が明示され、作者の主観を排除している。記録内容は事実を淡々と記載するに留め、小説に見られる読み手への配慮は薄い。本書の記載内容は、「時間」「事象」「証言者」を軸としたデータベースともなり、本書を元に多方面から本特攻作戦を整理することが出来る。
作者は乗員生還者の一人であり、記録を淡々と記録する中にも、戦艦大和内での戦闘の様子が生々しく描かれている箇所が随所にあり、「米攻撃隊来襲」「戦艦大和沈む」の項では「ヒロシマノート」の情景を思い起させる。