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ドイツ史10講 (岩波新書)
 
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ドイツ史10講 (岩波新書) [新書]

坂井 栄八郎
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

ゲルマン世界,神聖ローマ帝国,宗教改革,絶対主義,2回の世界大戦…二千数百年の激動の歩みを,1講ずつ,要点を明確にして,通史的に叙述.地中海世界,大学や官僚と近代化の役割など重要なテーマに着目しつつ,つねに「ヨーロッパの中のドイツ」という視点から描き,冷戦後の統一ドイツの位置にも新たな光を当てるだろう.

内容(「BOOK」データベースより)

ゲルマン世界、神聖ローマ帝国、宗教改革、絶対主義、二回の世界大戦…二千数百年の激動の歩みを、一講ずつ、要点を明確にして、通史的に叙述。中世的世界、大学や官僚と近代化の役割など重要なテーマに着目しつつ、つねに「ヨーロッパの中のドイツ」という視点から描き、冷戦後の統一ドイツの位置にも新たな光を当てる。

登録情報

  • 新書: 232ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/2/20)
  • ISBN-10: 4004308267
  • ISBN-13: 978-4004308263
  • 発売日: 2003/2/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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36 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
本書は複雑なドイツ史の流れをコンパクトに整理して、新書サイズにまとめた本です。

歴史の本をそれなりに読んだ人は経験があると思うのですが、

通史を描いた概説的な本の場合、表面をなぞった無味乾燥な記述になりがちです。

また、それなりに詳しく記述した本の場合は、それぞれの時代の専門家が章ごとに分担して執筆するのがふつうです。

そういった本の場合は各章がおもしろくても、前後のつながりがなく、通史がスッキリ頭に入るとは言えません。

その点、本書はドイツ近代史の大家が一人で通史を書いているのが特長です。

しかも専門外の部分の元ネタも明かしています。こういったストイックは本は貴重です。

ドイツ史は複雑です。そもそも「ドイツ」領域がどこまでを指すのかも一定していません。

しかし、本書では神聖ローマ帝国のころの領邦国家の分裂状態が近代ドイツの統一後も影響を及ぼし続けたことや、「ドイツ」領域への強いアイデンティティと、一方で分裂状態が解消しがたいこととの天秤状態が、新しい「ヨーロッパ」モデルを提示していることが理解できます。

高校時代に暗記したキーワードが点から線へとつながる感覚を味わうことができました。
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21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By それから トップ1000レビュアー
形式:新書
本書は「あとがき」にあるように柴田三千雄氏の『フランス史10講』とセットになった叙述である。「フランス史」の方が先に出るのが望ましいが、出版の事情で本書(「ドイツ史」)の方が先に出たそうである。さいわい、小生は「フランス史」の方を先に読んだので好都合であった。西ローマ帝国滅亡後の混沌としたヨーロッパにどのようにしてフランス、ドイツ、イタリアといった国民国家が生まれてきたか、そして夫々の国民のアイデンティティはどのようなものなのか、といったところに知的好奇心がくすぐられていた。

本書はローマ帝国時代のドイツから始まり、二千数百年の歴史を大きな概説書の縮刷版ではなく、著者の捉え方により10講に分けて記述されている。コンパクトながらドイツ史を知るよい入門書であり、また自ずから著者のドイツ史となっている。

ドイツの歴史は異教徒であるゲルマンがキリスト教を受け入れ、またローマ教会の権威を統治に利用してきた歴史でもある。その神聖ローマ帝国が崩壊し、近世に入って普仏戦争の結果、ドイツ帝国が誕生する。しかし、ドイツ史上、中央集権国家となったのはナチスによる一党国家になったときであったという指摘にはなるほどと思った。

8講以降(第一次世界大戦〜)の現代史は評価が定まらない面がある。ゲーテやシラーを生んだドイツがどうしてナチスのようなものを生み出してしまったのか?

第二次大戦の総括は同じ敗戦国である日本以上に時間がかかりそうである。東西分割統治の産物である「ベルリンの壁」開放からはまだ20年に満たない。ナチズムを糾弾し続けたG・グラスがナチの親衛隊にいたことを告白したのはつい最近のことである。

著者は10章でいまのドイツの政治社会は「緑の党」のようなプロテスト政党をも包摂し、これをもって民主主義の成熟であるというが、この点についてはやや違和感がある。
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
 ドイツとは何だろうか。宗教ではエックハルトやルター、哲学ではカントやショーペンハウアー、文学ではゲーテやハイネやヘッセ、他にもマルクスやベートーベンなど偉人達が生まれている。科学と工業も19世紀から世界の先端を走っている。その一方、ナチス時代の第二次大戦では、世界史に邪悪な国の代表として名を残した。もっとも、ドイツ人はルターに「まったく豚よりも劣っている」と言われているし、ショーペンハウアーにもその愚鈍さを批判されている。
 このドイツの光と影はどこから来たのだろうかと、歴史を知ろうとするのは当然のことだろう。そこでこの本を読むと、古代から現代までの政治史については高校の世界史よりも詳しく書かれ、10のテーマにまとまっていて読みやすい。特に、強大なドイツ帝国を支えたテクノクラートが、ヒトラー政権にも従うだけだったとのオルテガの批判は興味深い。
 しかし、私が知りたかったドイツ人の長所と短所については、政治史からは解明できないようだ。宗教や民族といった視点から、「ドイツとは何か」を追求しないといけないだろう。しかし、それに成功した人はいるのだろうか。やはり、ドイツはまだまだ大きな謎であり続けることを確認したような一冊となった。
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