とにかく最初の一行から引き込まれ、最後までノンストップで読んでしまいました。
タイトルのTall Talk(トール・トーク)とは、ほら話という意味らしいですが、この小説はどこまでが現実で、どこまでが創作なの? というくらいリアリティがあります。エンジン全開の冒頭では、いきなり他人の生活を覗き見てしまった感じの気恥ずかしさと好奇心が湧いてきます。ところが読み進むにしたがって、なぜか主人公のペースに巻き込まれ、感情移入している自分がいました。
不倫、離婚、元夫の再婚という重いテーマが書かれているにもかかわらず、スピード感のある文体と独特のユーモアセンス、言語の選び方が抜群で、決してじめじめとおらず、むしろ読むものに爽快感を与える作品だと思います。
以前に出した『アイロニー?』というエッセイ集のときから感じていたことですが、はっきり言ってOka-Changの才能には脱帽です。彼女は、人気モデルとして活躍し、その後向島で芸者もされていたとのこと。今は執筆活動に専念しているようですが、天は二物を与えたということでしょうか。