私は超常現象については、自分自身で確認できるまでは100%肯定はできないのですが、特にかなり怪しいと感じるものについては、この本で取り上げられている検証がとても参考になりました。一部には批判材料が比較的乏しいのに強引に否定しようとしているにように見えるトピックもありましたが、それらはおそらく、逆に強引に肯定しようとする人たちへの反発でもあるように感じました。大きなウソをついた人が多少もっともらしいことを言っても「どうせウソだろう」と思って切り捨ててしまう心情になるのも無理もないことだと思います。
私の場合、80%疑わしくても、どこか引っかかるところがあれば、それはペンディングして自分なりに未解決の分野に入れておくので、すぐに肯定・否定を決められないこともありますが、と学会のような方たちの「疑う」精神は、自分も常に忘れないようにしておきたいと思っています。新聞やテレビの報道と同じように、情報を提供する側の視点に影響されて、うっかり肯定や否定の色メガネで見てしまう危険性もありますので、常に客観的で理性的な姿勢を忘れず、同様に直感的な感性も重視して超常現象をとらえていきたいと思います。
超常現象を全く疑うことなく信じている人たちの中には、否定派に対して激しく反発する人たちも少なくないようなので、否定的な視点の本は、どちらかというと嘲笑めいた意地悪な見方のような書き方がされることも目立ちますが、肯定派の人たちがもう少し冷静に理性的になってくれれば、もっと建設的な賛否両論の話し合いができ、ノーベル賞受賞者の科学者ボーム博士の唱えたような究極の直感の大切さについても、落ち着いた心境でとらえることができるようになるのではないかと思います。
ただ、超常現象肯定派の中には、誤った情報と知りつつも商売に利用している人たちもいるようなので、この本のようにエンターテイメント性でアピールしながらより多くの読者に強く警告するやり方も効果的であると私は思います。