TRONオリジナルは、当時映画館で見てそれからVHS、NHK-hi、DVDなど幾度も見ていました。その印象が、クリアすぎる鮮明な絵と原色鮮やかな世界に生まれ変わって、違う世界を見ているかのようです。
それは、コンピュータに取り込まれた人間が見る主観認識に意味不明な物をなんとか納得しようとして出来上がった、ノイジーで訳のわからない世界ではなく、舞台劇を見ているかのような世界設定を説得されている気分になりました。
とはいえ、制作上の苦労が偲ばれる過去のヴィデオからどれだけの手を入れ、現在のユーザーに耐えられるものに仕上げようとしていたか、見ればわかります。
レガシーについては言うことは有りません。
ただ両作品の間に横たわり広がったテーマの差については、現在と過去のコンピュータ及びネットワーク状況の差に直接響いていて、問題事の重要さが圧倒的にレガシーからは感じられないのです。
それはレガシーが、実子にしろデジタルデータにしろ”親の因果が子に報い”と、前作の主人公のやり残した後始末を収束させる物語に過ぎず、はっきり言えば他人事。
それに比べてオリジナルの持つ、予想のつかない電子知性体の禍々しい野心には、悪寒にも似た恐怖を感じ、また視覚化されたサイバースペースは、生身の人間の生存や認識ともに拒絶することは有っても、決して過ごしやすくなさそうな相容れなさが、新世界を覗き見しているかのよのうに、思わさせられた物です。