この作品ヤバイです。
危険な香りがぷんぷんします。
もちろんこの場合のヤバイ、危険な香りは、カッコイイ、魅力的という意味ではなく、ポンコツでへたくそ、失敗であるという意味です。
007のような生え抜きのプロのスパイ、すなわち公務員の中から選ばれた最強スパイではなく、枠に収まらず自由奔放に生き延びてきた民間のアスリートの中からスパイをスカウトし、最強スパイとして育て上げたら・・・というアイデアが、前作「トリプルX」の斬新さでした。
要するに「トリプルX」は、ランボーや007とは違うタイプのヒーローであり、有名なヤマカシや、世界中に数多くいる断崖絶壁からスノボで飛び降りたり、オートバイでビルの天辺から飛び降りるようなクレージーなスタントマンが007になったら・・・というところがその面白みだった訳です。
ところが、この「トリプルX」の続編である本作ときたら・・・前作の名前を借りただけのひどい凡作。
一作目が名作なのに続編がダメな作品といえば「スピード2」を思い出しますが、それ以上の凡作です。
まず、前作の主役、ザンダー・ケイジは一切出てきません。
いきなり任務中に死んだことになってます。
で、二代目トリプルXとして選ばれたのが、アイス・キューブ扮するストーンという元軍人。
いきなり公務員に逆戻り。
しかも、特に超人的能力などもなく、ただのおっさんです。
アイス・キューブという人自体はアメリカではカリスマでクールな人なのでしょうが、あくまでストーンという役柄で見たら別にアイス・キューブ自体に何のプレミアムもない。
ただの2流俳優に過ぎないのに、カリスマ黒人だというだけでカッコよく見せようとやたら持ち上げているのがむしろ滑稽にみえる。
ストーンはアメリカの黒人社会という狭い世界のごく一部の人々の間でした通じない、ただの内輪ウケレベル。
世界はもっと広いよ。
前作のザンダーは、ランボーやジェームス・ボンドと同じレベルにいける可能性が十分にある、世界に通じる人だった。
ストーリーも世界転覆を図る国防総省の親分に挑むというだけの平凡さ。
スパイ映画にありがちな、超ご都合主義なアクション。
もちろん、ご都合主義でも手に汗握ることができるのは、前作のザンダー・ケイジや007、ジョン・ランボーのような素敵な主人公がいて、的確なストーリーがあってこそです。
本作では本当に単なるご都合主義・・・。
アイス・キューブはアクションができるような人ではないので、CGによる誤魔化しがありすぎてシラケます。
これではサードレベルはもうなさそうです。