この絵本を、どうしても子ども達に知らせたくて読み聞かせに使った。
関西弁の文章で、枚数も少ないので読み聞かせには不向きかもしれないが
読んでいくうち、クラス中が静まりかえっていった。
そして一人の男児が、ハラリと涙を流しているではないか!
この絵本のレビューを言葉にするのは難しい。
一人の少年がびゅわんびゅわん吹く風の中に
怪獣トリゴラスが襲い来る音を聞く。
「おとうちゃん‥、おとうちゃん」
呼んでも相手にしてくれない父親と母親。
そして大切なかおるちゃんの部屋に
巨大なトリゴラスは近づいていく‥。
読み聞かせで涙を流した男児のその涙は
「恐怖」だったんだろうか?
それともこの絵本の中の「無理解の親」に対してか?
作品に宿る、少年の内面の繊細さと
好きな女の子に対する暴力性。
アンビバレントなその両方を抱えて男の子は
成長していくのだろう。
大人になってしまった男性にもぜひ読んでほしい絵本。