ご多聞に漏れず映画でこの本のことを知り、何とか手に入れて読みました。(残念ながら映画はまだ見ることが出来ません)
扱いにくい昔のバイクに手こずったことの無い人には想像もつかないほど当時のバイクは今のバイクは全く違っていて、ノートンで南米を旅をするなんてそれだけで若者の冒険旅行っていう感じがビシビシっと伝わってきます。悪路を走り続け、自分で修理して、今とは比べ物にならないほど不便なキャンプ道具で野宿していくっていうのは、私にはそんな気力はもう無いなあ。
ともあれ、このゲバラの人生を変えてしまった旅行について、ゲバラの書いた日記が熱い情熱があまりにもほとばしり過ぎて詩的で旅行自体についてはかなりわかりづらいのと対照的に、この本は熱い情熱を持つ科学者の目で書かれているので情景がわかりやすい。この客観性が描き出す若者のまぶしさ、ゲバラの人間的魅力の原点がしっとり私をとりこにしてしまいました。ゲバラの貧しい人に注ぐ視線は無尽蔵に優しく、彼には南米社会の欺瞞があまりにもハッキリと目に見えていたことがなぜか哀しい。
著者のグラナーダも同じように感じていたが、科学者に主軸を置いて長い人生貧しき人を助け続けたが、ゲバラは革命者として短い人生で十分なことをやりとげたのだものの最後はCIAにジャングルで無残にも処刑された。グラナーダの最近の幸せそうな写真を見ながらそんなことを考えました。