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恋愛の情熱も虚無も、さらに家族・友情・虐げ・差別・嫉妬といった人間関係の摩擦や機微が痛みと優しさをもって描かれています。
詠美さんのストレートな愛(ラブとヒューマニティ双方)が込められていると思います。それゆえに読むほうも体力をとられます。
徹夜で体中の涙を振り絞る覚悟で。
読後、カタルシスを経た後の爽快感は「救済」のような感情に近かったです。
失恋から次の恋に立ち向かえるおくすり本として、友人が失恋したときには勧めています。
人と別れるということ、これまでこの人がいないと生きていけないと
思っていた人なのに、「一緒にいたらダメ」とわかっているのに「あの人には
私が必要だ」と自分をだましだまししながら、とうとう修復できない到達点に
達することで破局を知る。
中身が濃密であった恋だからこそ、こんな風に終わりは痛々しく、
だれも傷つかない別れなんかないのかな、って思いました。
だから、傷ついたっていいんだよ、わんわんお風呂の中で大声あげて
泣いたっていいんだよ、ってこの小説は傷ついたことを認めなくなかった
私に教えてくれました。
この本があったからこそ、私は自分の傷を知り、向き合い、それを癒すことが
必要だと自覚させてくれました。
わーん、と声をあげて、夜中のバスルームで泣けたのはこの本のおかげ。
もしも、あなたが一つの関係の終わりを向かえ、疲れ切っているならば、
この小説を読んでみてください。
不思議とやさしくじんわりと「一つの関係が終わるとき、傷つかない者なんて
いないのだ」ということを教えてくれます。
ちなみに、この話、ある短編の続編なのね。。。なんだったか、忘れちゃったけど。。。。。探してみて。
余談だが、ハードカバー版を持っていて、文庫でも持っている。
買い求めた理由は、長い旅に出るときに連れて行きたいから。
もしも飛行機が落ちて無人島に流されても、
この1冊に恋して生きて行けそうだ。
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