the pillows1年ぶりのアルバム「TRIAL」。
前作はオルタナ色の強いアルバムでしたが今回は割とメロディと楽曲の触れ幅にこだわってる。
その中で必死にもがくような歌詞が新鮮なアルバムで
雰囲気で聴くアルバムというよりは一曲一曲が粒揃いで聴きやすさも近年の作品に比べると高い。
英語詞でサウンド的にキャッチーな楽曲を数曲注入、シングルナンバーも2曲と入り口は広く、表現は奥深い。
そんなピロウズの面白さやロック・バンドとしての魅力がたっぷり詰まっている新作
ここ数作の中でも出色な出来というのが個人的な印象。
このアルバムでは充実感や希望よりも痛みや再生を中心に歌詞が書かれている部分が大きく
それが多彩なメロディと丁寧な空気感で鳴らされるので
嫌が応にも心に響いてしまうのが本音。
ベテランバンドが書く詞と曲とは思えないのがピロウズの利点ではありますが
ここまで満たされない感情を掘り下げて描いてるアルバムは近年でも珍しいと感じてしまい
相応に感情移入出来て音の中に潜り込める、そんな真摯なアルバムになったと思います。
メロコアキッズから日本のオルタナ好きまで反応させるような間口の広いアルバムになっているので
その意味でもロック・ファンなら手軽に手にとってしっかり聴いて欲しい、そういう作品かと。
センチメンタルな言葉の響き方もいつも以上にストレートで沁みました。
「持ち主のないギター」の次の次に鳴らされる「Ready Steady Go!」の温かさにも注目して聴いて欲しい、そんなアルバム。