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トヨタ 危機の教訓
 
 
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商品の説明

内容紹介

トヨタ車による事故を調査していた米運輸省は2011年2月8日、焦点となっていた電子制御システムについて「欠陥はない」との最終報告をまとめた。

全米のメディアから集中砲火を浴び、豊田章男社長が連邦議会の公聴会に召喚されるなど守勢に立たされたトヨタだが、厳しい局面を乗り越えた。
リーマンショック後の世界不況、その後の石油価格急騰、さらに追い討ちをかけたリコール騒動というトヨタを襲った3つのピンチ。トヨタはそれを
乗り切って業績回復を果たすのだが、どう乗り切ったのかをテーマに、トヨタ研究の第一人者が解説した。

リコール問題では当初、対応が後手に回り、世論の声を受けた議会やマスコミから集中砲火を浴び、アメリカに進出して以来最大の危機に直面した。
顧客のトヨタ離れも深刻だった。土壇場に追い詰められたトヨタ社内で、豊田社長を中心にトヨタの中核的な価値観であるトヨタウェイへの原点回帰の
動きが始まる。現地現物(実際に現場に行って、見る)、人間尊重などの観点から、リコールの判断の現地への委譲、現地幹部の登用など思い切った
グローバル化に踏み出すことになる。トヨタが危機を乗り切った方法は、他の企業にも参考になる。日米同時出版。

内容(「BOOK」データベースより)

世界最強メーカーを襲ったリコール危機の真相とは?相次いだリコールとメディアの集中砲火をトヨタはどうやって乗り切ったのかをトヨタ研究の第一人者が緊急報告。

登録情報

  • 単行本: 351ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2011/5/12)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4822248380
  • ISBN-13: 978-4822248383
  • 発売日: 2011/5/12
  • 商品の寸法: 19 x 13.6 x 3.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
本書は、トヨタが絶好調であった2008年に突如襲ったアメリカでのリコール危機とそれをいかに乗り切っていったかを多くの関係者からの取材で克明に解き明かしていくノンフィクションである。

一連の危機は、セイラー家の事故から始まる。ディーラーが別な車のフロアマットを敷いたことによるアクセルペダルが押され続けたための事故であったが、車載電子機器のトラブルという憶測に基づく報道や、NHTSAの苦情データベース中の予期せぬ急加速という根拠のない報道によって火がついた。
さらに悪いことに、アメリカ国内で使用しているCTS社製の戻りにくいペダル問題が火に油を注ぐ。すなわち、このペダルによる事故の事例が1件も無いことを持ってリコールではなく設計変更を行うという判断を下したのである。
そして、決定的だったのが2010年型プリウスの低速走行時のブレーキがすぐに作動しないように思えるという感覚へのクレームである。

いずれも、根拠のないものであるにもかかわらず、トヨタは正面切って反論証拠を示したりしていない。

そして、2011年2月のNASAによるトヨタの電子系に問題はないという結論でこの危機は幕を引く。

この危機の間、ディーラーを通じた徹底的な顧客サポートもあり、以降、トヨタの顧客は再びトヨタに戻り、業績は回復傾向を示す。

これらの過程で感心するのが、「トヨタはいかなる品質欠陥も決して顧客や部品メーカーのせいにはしない」という態度である。
これは、部品メーカーや生産ライン、ディーラーまで徹底された「顧客第一」という考えがその根底にある。

もうひとつ、忘れてならないのがどのような危機であっても、従業員の解雇や一時帰休をさせずに、その間もカイゼンのための研修を行っていたという事実である。これが、危機からの回復の際に大きな役割を果たす。

もちろん、本書の原因解明の過程の中でもともとトヨタにあった「ゲンチ・ゲンブツ」という企業文化がリコール問題への対処の中ではおろそかになってしまったという指摘は肯ける。顧客の声を十分に聞いていなかったという事実である。だからこそ、危機をチャンスに作り変えることができたとも言える。

どこかこのトヨタの経営は、日本人そのものと重ねあわせられる。ここへきて自信喪失気味の日本人に向かって、もっと自信を持てと言ってくれているようである。

本書に教えられることは数多い。
今、大震災と原発という未曾有の危機に直面している日本にも多くの教訓を与えてくれる。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
冷静な分析 2011/6/6
By shin
トヨタのリコール危機の最中、さまざまなトヨタに対する批判や意見が出される中で、感情論や陰謀説などが落ち着き、やがてその問題が客観的に評価される事を期待していました。この本はタイムリーというよりも、事後非常に早く出版された感がしますが、決して性急なものではなく、著者はもともと企業としてのトヨタの研究者であり、自著ザ・トヨタウェイでの詳細な分析に基づくものと考えてよいものです。ですからこのトヨタのリコール危機に関しても、トヨタに同情的な部分はあっても、学問的には客観的といってもよい分析がなされており、有益な振り返りとなっています。またトヨタにとっての教訓部分も指摘されており、日本語版の「トヨタ危機の教訓」という方が、原著のタイトル、Toyota Under Fire よりも内容を表していると思えます。(原書の副題はLessons for turning crisis into opportunity ではありますが)また教訓というのはトヨタにとってのみの教訓ではなく、メディアや政府関係者、あるいは個人やユーザーも教訓とすべき事と思えます。個人的にはこの危機をくぐってきたトヨタと豊田章男社長そして関係者の誠実さと忍耐に敬意を表したく思います。企業人のみならず、個人の人生観にも大きな示唆を与える内容です。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
2011年2月、アメリカの道路交通安全局は調査結果(トヨタの車に欠陥は無かった)を発表した。
これにて、一連のトヨタバッシング(リコール問題)は、終結した。
アメリカが、「打ち方、止め!」を宣言したからだ。

創業者の孫である豊田章男社長は、いみじくも「トヨタの成長が速すぎたのかもしれない。」と敗戦の弁を語った。

これまでのトヨタは、アメリカに対して慎重に対応してきた。
貿易摩擦で、アメリカから自主規制を要請されれば素直にに従い、販売量を制限してきた。

しかし、ある時から増長してGMを追い抜く目標を掲げ、ついにGMを抜いて世界一になった。
これが運の尽きであった。目の敵にされたトヨタは、リコール爆弾を仕掛けられ、撃沈した。

気になるのは、騒動に乗じてNASA(米航空宇宙局)が、10か月と150万ドルもの費用をかけて
トヨタの電子制御装置の強制調査を断行したことだ。
これにより、トヨタの企業秘密のかなりの部分がこじ開けられて、アメリカに盗まれてしまったのではなかろうか。
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