全図解というだけあって、絵が多いのでとても読みやすく理解しやすいです。
「絵本」といっても過言ではないかもしれません。
筆者の過去の本は「東京大学大学院(=トヨタの比喩)ではこんなすごい教育や研究をしているんですよ」というようなことを、
これでもかこれでもかと語っていたような感じがしました。
それはそれで「あるべき姿」を目の当たりにできることでいいのですが、一般人は「そこへ行こうと思って努力してもどうしても行けないんだ。
そこへ行くにはどうしたらいいの?」ということが知りたかったのです。
そのニーズについてこの本では、一生懸命語られています。
産業革命の第一段階の分業からの説明や品質管理もその歴史から掘り起こしているため、よく理解できました。
さらにかんばんを回転させるためにトヨタでは、一般には知られていないすごい生産管理を行っていたことが語られています(電子かんばん化でその多くがいらなくなったようですが…)。
これを読んで一般の会社でかんばんを導入しても上手くいかないことがよく分かりました。
筆者はトヨタを辞めて、いろいろな会社のコンサルティングをしているようですが、そこでのトヨタとの差異を上手くまとめて一冊の本にしている感じがしました。
ですから、筆者の経験が深まるとともに、著作も進化しているというのが率直な感想です。