注目したいのは、マネジャー職、スタッフ職のみにとどまらず、技能職についてもその人事制度を具体的かつ詳細に論じている点だ。トヨタがいかにして成果主義を取り入れ、従業員のキャリアデザインに生かしていったかが、担当者の言葉を引用しながら説明されている。業績と制度との因果関係が見えにくいことや、実際に評価される従業員の生の声が少ないのはやや残念だが、評価における「プロセス管理」や、トヨタ独自のコンピテンシー、若手社員の価値観を汲んだ「プロ社員」のコンセプトなど、トヨタ独自の人材開発法が詳細に示されている点は注目に値する。また、公式の制度以外にも、「技能員の中に本音で話を聞けるシンパをおおよそ100人抱えている」など、人事の非公式な面も取り上げている。
後半では、「ハンコ三つ運動」をはじめ、大企業病を克服するために取った方策についても論じられている。組織階層の簡素化、セクショナリズムの打破などは、大企業に属するビジネスパーソンなら関心を持つところだろう。大好評を博した『トヨタ式最強の経営―なぜトヨタは変わり続けるのか』との併読をおすすめしたい。(土井英司) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
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トヨタの考え方、そして従業員に理解を得られる背景には、トヨタが過去に経験した、経営者側と労働組合の壮絶な戦いがあったのではないか?
ザッとこの本を読んで、「過去の歴史があるから、今トヨタは生き残れる企業体質を持っているのだ」とため息つくのは簡単である。
しかし、トヨタ50年の体験をもとに、今 我々は何を学ぶか?と探りながら読むと、何かが見えてくるのも確かである。
今、それを探るために繰り返し!誡んでいるところである。
日本企業での人財のあり方について、再認識したい方にお勧め。
「それなりの労力をかけて人事改革に取り組みながら、
思うような成果が得られないのは、制度の改革に終始し、
モチベーションの改革にいたっていないからだ」
という、たとえば能力給制度や中間管理職の廃止によっても
その時は給料が下がらないように、というだけでない、
社員がモチベーションを下げない配慮が必要だということだ。
社員を単なる歯車と見て首切りするのではなく、
いかにトヨタが社員が会社にとって重要なものであるか、
ということを認識しているからこそ現在の成功がある、
ということだろう。
一言でいうと
人事制度がうまく改革された結果ということです。... 続きを読む
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