長らく東京光学機械K.K.でカメラ関係の設計に携わってこられた筆者による、トプコンカメラ・トプコールレンズ専門の決定版的解説書。
実際に白澤さんはトプコンカメラが最も光を放っていた60年代半ばから設計に参加されただけに、その解説は正確かつ明快。
さらに社内呼称など、当時の社員でしか分からない情報なども盛り沢山で、トプコンを使っている方のみならず、トプコンに興味のある方なら皆一気に読み切ってしまうだろう。
ただスペックを細々と並べたつまらない文章の退屈な本ではなく、思いもよらない試作品や計画など、驚くことがたっぷり詰まっている。
白澤さんはトプコンがカメラから撤退した後、社内のカメラが破棄されるのをくい止め、それらの保存に尽力されたように、トプコンカメラを愛されるその気持ちは誰よりも強く、そうした心があるからこそ、こう言った活きた書物が出来上がったのだと思う。
クラシックカメラ選書の出版数はさほど多くなく、朝日ソノラマのHPをご覧になればお分かりだろうが、すぐ「品切れ」になるので、トプコンに興味のある方は早いうちに入手されると良いだろう。