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5つ星のうち 3.0
希望が見出せなかった。,
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レビュー対象商品: トパーズ (角川文庫) (文庫)
性風俗の世界に生きる女達を描いた短編集。全体的に話は暗く陰湿で、それでいて暴力的な描写が沢山詰め込まれている為、読んでいて不快になる人も多いのではないか?と思う。僕自身こういった世界を知らない所為か、これがリアルな事であるのかどうかの判断はする事は出来ない。ただ、こういった世界が何処かにあるのだろうと言う事はなんとなく想像する事が出来る。現代の都市の裏に潜む狂気的な欲望と、自分が生きる為に、流されるまま身体を売る女達。コミュニケーションが完全に断絶し、ただ、男と女の肉体のみによる性的な行為にのみによって人々が繋がっていく。物語としてはスリリングで面白いとは思うけれど、僕自身ここに希望を見出す事が出来なかった。 最後に、村上龍が言っていた事だが、「かぎかっこ」という文学の制度に、苛立ちを感じ、この作品から意識的にそれを外すようにしたらしい。登場人物の感情が、訳も解らないうちに混乱しキレていく様子なんかの描写は、確かにこのような文体でなければ書けなかった様に思う。そういう意味で現代における文学に、かなり大きな意味のあった作品であるように思う。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
田舎者の成金趣味:それが80年代東京だったんだよな。,
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レビュー対象商品: トパーズ (角川文庫) (文庫)
かつて浅田彰がこの小説のSM嬢の告白体のドライブ感を誉めていたが、今回読んでみて、やはり村上龍の文体のもつスピード感は、血生臭い暴力描写をやらせた時が一番ハマるということを再確認した。ここに描かれたハードSMの世界は、グルメやワイン、高級ホテル、犯罪、ブランド品、外車などを小道具に、全て東京の夜を舞台として進行する。(客はわざわざ関西や九州からやってくる者も多い。)この短編集は、80年代・東京のバブルと爛熟振りを何か胸を張りながら書いたようなところがあるが、一方で作者自身はそのネガとして、自身をモチーフにした主人公に佐世保の炭鉱町の思い出をフラッシュバックさせる短編を最終作に収めている。でも、その主人公が「映画監督兼作家」でニューヨークのプレミアに向かう直前という設定が、とても田舎者臭くて、他のストーリーに描かれた作り物の世界から一歩外に自身を引かせるのには失敗してるんだよな。こういうダメなところも含め、80年代バブル期を体現した作家だったんだよなあと思う。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 2.0
トパーズと欲望,
By カスタマー
レビュー対象商品: トパーズ (角川文庫) (文庫)
過去に、数人のヘルス嬢やソープ嬢との付き合いもあったが、彼女達とは違う境遇や悲しさを帯びていると感じたと同時に、恐怖も感じた。あまりにも精神の犯された風俗嬢ばかりが登場してくる。 その大半がSM絡みであるが、私の知る、店鋪に通勤する風俗嬢など一般の勤人と変わらないと思った。 と、本書には「風俗嬢の告白本」と読んでしまうリアリティーがあったが、読むべきは彼女達の精神構造だろう。
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