華やかできらびやかなLAメタルブームから登場したドッケンだが、彼らは基本的に大衆的な音楽性を持ちながらも、ヘヴィメタルがヘヴィメタルであるが故の「攻撃性」を常に意識してきたバンドである。そんな彼らのセカンドアルバムである本作は、ヘヴィメタルバンドとしての攻撃性、一曲目から二曲目に至る流れに見られるような様式美など、ドッケンという硬派なバンドが持つもっとも硬派な部分を象徴する作品だろう。全編を覆うジョージ・リンチのギターの凄味はドッケンの作品中随一であり、ジェフピルソンのベース、ミックブラウンのドラムもスリリングな迫力に満ちている。ドン・ドッケンの歌い上げるメロディはメロディアスで、破壊的サウンドと好対照をなしている。ポップでメロディアスな魅力を持ちアメリカのメタルバンドは幾らもいるが、ドッケンのようにそれをアグレッシヴな攻撃性と高いレベルで両立させたバンドはそうはいないのではないだろうか。明るい「Just Got Lucky」やスピーディーでへヴィな「Don't Close Your Eyes」シングルになった「Into The Fire」などへヴィな音像のギターリフを存分に活かした良い曲が満載で、Alone Againのような叙情的でもの悲しいメロディを持つバラードもあり、アルバム全編にわたって聴き応えがある。しかしやはり、「Without Warning」から「Tooth And Nail」への流れ、イントロダクションとなる一曲目の静かなインストから、二曲目の激しくスピーディーなリフが切り込んでくるあの瞬間こそが、攻撃的バンドの攻撃的アルバムである本作のもっとも攻撃的な瞬間であり、本作のハイライトだと思う。