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トゥルー・グリット (ハヤカワ文庫 NV ホ 16-1)
 
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トゥルー・グリット (ハヤカワ文庫 NV ホ 16-1) [ペーパーバック]

チャールズ・ポーティス , 漆原 敦子
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

コーエン兄弟映画化原作! 
父を殺した卑劣漢にこの手で報いを受けさせてやる! 復讐を固く誓った14歳の少女マッティは、飲んだくれの保安官と誇り高きテキサス・レンジャーと共に荒野へと旅立つ。苦難に満ちたその道行きで試される本当の勇気と根性とは――。古き良きアメリカの魂を素朴なユーモアと熱い感動の調べにのせて謳い上げ、西部小説のジャンルを超えて読み継がれる不朽の名作が最新訳で登場。解説・石上三登志(『勇気ある追跡』改題)
本書は1968年に発表され、ロアルド・ダールが「とても長い間出会うことのなかった最高の小説」と絶賛したのをはじめ、今もなおアメリカで愛され続けている国民的名作である。1969年には『勇気ある追跡』のタイトルで映画化され、主演のジョン・ウェインはこの作品で生涯唯一のアカデミー賞を獲得した。このほどアカデミー賞監督コーエン兄弟の手により、豪華キャストで再映画化された。

内容(「BOOK」データベースより)

父を殺した卑劣漢にこの手で報いを受けさせてやる!復讐を固く誓った14歳の少女マッティは、飲んだくれの保安官と誇り高きテキサス・レンジャーと共に荒野へと旅立つ。苦難に満ちたその道行きで試される本当の勇気と根性とは―。古き良きアメリカの魂を素朴なユーモアと熱い感動の調べにのせて謳い上げ、西部小説のジャンルを超えて読み継がれる不朽の名作が最新訳で登場。

登録情報

  • ペーパーバック: 317ページ
  • 出版社: 早川書房 (2011/2/5)
  • 言語 日本語, 日本語, 日本語
  • ISBN-10: 4150412324
  • ISBN-13: 978-4150412326
  • 発売日: 2011/2/5
  • 商品の寸法: 16 x 10.8 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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’33年生まれでこれまでに発表した長編はわずか5作品という超寡作作家チャールズ・ポーティスの’68年のベストセラー・ウエスタン。アメリカでは学校の教材に採用されるほど長く深く愛され続けているそうだ。翌年、『勇気ある追跡』というタイトルでハリウッド映画となり、ジョン・ウエインが生涯唯一のアカデミー賞主演男優賞に輝いた。

本書は、映画と同タイトルで’70年に邦訳された単行本の新訳・新装文庫である。アカデミー賞受賞監督コーエン兄弟の監督・脚色・製作、スピルバーグの製作総指揮で再度の映画化(日本での公開は’11年3月)にあわせて出版された。

時は、本文から推し量るに、南北戦争終結の10数年後、合衆国第19代大統領ラザフォード・バーチャード・ヘイズの時代の1880年頃の真冬。舞台はアーカンソー、オクラホマ、テキサスの各州をまたいだアメリカ中西部。インディアンや無法者が闊歩し、保安官やガンマンが活躍する、バリバリの西部劇の世界。

流れ者の悪党に父親を撃ち殺された14才の少女マッティ・ロスが、ベテランの保安官補コグバーンと若きテキサス・レンジャー、ラブーフと共に苦難に満ちた仇討ちの旅の物語を、それから四半世紀後の1903年にオールド・ミスの本人が述懐する形で綴られる。

前半は仇討ちに出かける準備、後半はウエスタンらしい悪漢と善玉のガンファイトが展開する。しかし何といっても、わずか14才だというのに、マッティは、大人たちを相手に堂々たる交渉・追跡・復讐・冒険をする。弁護士、家畜業者、コグバーン、ラブーフ、そして強盗団の首領に憎っくき父の仇を相手にした、全編にわたる一歩も引かぬ大人顔負けの言動は、まさに「グリット(米口語で、困難にあってもくじけない勇気、気概、闘志)」そのものであり、本書の読みどころである。

本書は、大西部に、その時代に生きた者たちの“アメリカ魂”を謳いあげた逸品である。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Bo-he-mian トップ500レビュアー
まずは、西部劇ファンならこの小説は絶対に読むべし、と言いたい。
ストーリーの事を言っているのではありません。話の筋立ては、映画「勇気ある追跡」も「トゥルー・グリット」も、原作にかなり忠実に作られているので。
つまり、原作小説を読む最大の愉しみは、西部劇映画では中々描かれない「細部」(文化や習慣、精神史など)を改めて知ることができる、という事なのです。考えてみれば、アメリカでは膨大な数のウェスタン小説が出版されているはずですが、日本ではまず、ほとんど読むことができません。つまりこれは、西部劇マニアにとって格好のチャンスな訳です。

この小説は1968年、サタデー・イヴニング・ポスト紙に連載され、大人気を博したそうです。当時としてはユニークだった、少女の「一人称」で語られる復讐物語=これは一風変わったハードボイルド小説、とも言えます。

まず注目したいのは、キリスト教。少女マティが属するのは、プロテスタント長老派。禁欲的で、自分の価値観でしばしば他人を計ってしまう思想は、そのままマティが世界を見る目線になります。酒やコーヒーを悪しきものと捉え、保安官のコグバーンにウィスキーを勧められると「泥棒を口に入れて、脳みそを盗まれるのは嫌よ」と、酔っ払う事を「脳みそを盗まれる」などと表現する訳です。
そんな描写をはじめとして、この小説は、まるでその時代を見てきたかのような細部の活写に唸らされます。拍車をつけたまま椅子に座ると「椅子の脚が傷だらけになる」とか、冬の川を氷の塊が浮き沈みしながら流れてゆく描写のリアリティ。カリフォルニアに向かう移住者の地図は、上が西、下が東(地図の上が北とは限らない)、テキサス・レンジャーと連邦保安官の、夜営の心得の違い。ならず者たちが避難用に作る「待避壕」・・・コーエン兄弟をして「リアルすぎてシュール」と言わせるほど、存在感を持った西部が描かれています。

そして、もうひとつの注目は、少女マティの助っ人、連邦保安官のルースター・コグバーンの過去。南軍の敗残兵から、ジェシー・ジェイムズやヤンガー兄弟とつるんでいたならず者稼業を経て、どのように連邦保安官になったのかが描かれます。ジョン・ウェイン版「勇気ある追跡」では、“二挺拳銃で馬上から悪党を蹴散らした”と語られていたエピソードも、実は原作では、警官隊に追われたあげくの反撃だった、とか、民間人も犠牲になった事件「ローレンスの虐殺」にも関わっているらしい、など、マティには知られたくない、コグバーンの後ろめたい過去が仄めかされます。
「俺たちにあるのはリヴォルヴァーと馬だけだった・・・」

ひとつ残念なのは、作者チャールズ・ポーティスについて知りたくても、カバーの折込みにわずかなプロフィールが書かれているだけ。せっかくの解説文は、映画評論家の石上三登志。この小説の読者の大半は西部劇マニアのはずで、そんな読者に向かっていまさら西部劇論(しかもジョン・ウェイン話)語られても、「そんなん知ってるよ!」という愚の骨頂。読者にとって新鮮な情報が得られるのが、解説文の醍醐味のはず、ではないでしょうか?映画のパンフの方が、原作者についてずっと詳しく紹介していたし・・・。
小鷹信光氏による「ウェスタン小説の系譜」みたいな解説が読みたかった。実に!
追記:キネ旬4月号誌上で「キラー・インサイド・ミー」に関連した小鷹信光×滝本誠対談の中で、小鷹氏は現在「ハードボイルドの原点としての西部劇を調べ直している」との事。う〜ん、その西部劇論、読みたい!

さて「True Grit」横断レビュー、次回はいよいよ完結篇。
コーエン兄弟はどんな趣向でこの原作をフィルムにしたのでしょうか?

映画「トゥルー・グリット」のページにて
【 To be Concluded! 】
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11 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
『いとしの...』はジョン・ウエインの映画<荒野の決闘>の主題歌で、本書とは全く関係ない。
だが本書の最後、手ぐすね引いて待ち受ける4名の悪漢に、馬の手綱を口に咥えた2丁拳銃の片目の
それも体重過多な、おっさんが一人で突っ込んでいくシーンでは『いとしの...』とか『ハイ・ヌーン』(真昼の決闘)
の音楽が頭の中をガンガン駆け巡る。
筋なんてありきたりの<少女のあだ討ち>に加勢するだけの話なのだが、泥まみれ汗まみれ糞まみれの
どろどろの追跡、そして最後の上記の戦いが、少女マッティの目を通してユーモラスに語られて行き
最後まで決して飽きさせない。
事実2日ほどの一気読みだった。40年前の作品との事だが、新訳ということも
あるだろうが、それよりも西部劇は西部劇、どんでん返しも何も無い、しかし色褪せはせず....
特にラスト、マッティとコグバーンの25年振りの再会(?)のシーンが清清しい。
映画は必ず見に行こうと決心した日だった。
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