今回も息をつく暇もない程の災難に見舞われ続ける主人公、スーキー。魅力的な登場人物が毎回増え続け、そう社交的とも思われないスーキーの人脈がどんどん広がり、思わぬ所からいざという時の助け手になるところが面白い。シェイプシフターを狙った銃撃事件が多発する中で、自分に求婚しているカルヴィンが凶弾に倒れたと聞いては、求婚を断っているのにも関わらず、何度も見舞いに行き、退院後も手料理を持ってカルヴィンの集落を訪れるスーキーの優しさは、相手に期待を持たせる行き過ぎな行為にも思える。しかし、とにかく情にもろく、友達の危機には命の危険を顧みず駆けつけ、ろくな武器を持っていなくても勇敢に戦う彼女に男達が惚れない訳がない。かつての恋人ビル、記憶喪失中に恋人だったエリック、バーのボスのサム、狼男のアルシード・・・とこれだけ頼りになる屈強な男達に惚れられ続けているのは、多分スーキーのマメマメしい性格の故だろうと思う。助けてもらったからには恩を返さなきゃ、とエリックの仕事を引き受けてヴァンパイア社会の暗闇に巻き込まれ大怪我をした過去の教訓もなんのその、今回はシェイプシフター社会の揉め事にアルシードのお陰で巻き込まれ、とんでもない権力闘争劇を見せ付けられて身も心もボロボロ。家は火事で失い、銃撃で肩を怪我したスーキーに男達はもっと無償の愛を捧げてもいいのではないかと思う。大体肝心な時に傍にいない男達が多過ぎる!でもまあ、だからこそ主人公の魅力が生きるし、甘いようでいて甘くなりきれないラブストーリーの今後が気になるというもの。次作が待ちきれない。