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デヴィ・スカルノ回想記 栄光、無念、悔恨
 
 

デヴィ・スカルノ回想記 栄光、無念、悔恨 [単行本]

ラトナ サリ デヴィ・スカルノ
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

東京青山の利発な大工の娘が、来日中のインドネシアのスカルノ大統領に見初められ、日本人女性として初めて外国の国家元首の夫人となる。やがて来るクーデターと大統領の死、その後はパリ、ニューヨークで半ば亡命生活を送る。激動の現代史の生き証人である著者が綴った、稀に見る興味津津の回想記。

出版社からのコメント

一人の波乱万丈な人生を生きた女性の回想記としても、現代史のただなかを生きた証言としても読める貴重な回想記。豊富な口絵写真は圧巻です。

登録情報

  • 単行本: 288ページ
  • 出版社: 草思社 (2010/10/6)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4794217544
  • ISBN-13: 978-4794217547
  • 発売日: 2010/10/6
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.2 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 129,368位 (本のベストセラーを見る)
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By 殿堂入りレビュアー トップ10レビュアー VINE™ メンバー
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終戦後、幼少時の貧しさや屈辱と、子供時代の差別的体験から語り始められ、もう最初の数ページで、デヴィという人の人格が克明に浮き彫りにされている。
後妻の実母と弟を経済的に養うためにあきらめた高校進学、就職、仕事の合間の昼休みを削ってのアルバイト、定時制高校への通学などのハードな生活。
ここに、ハングリー精神と上昇志向が強く、負けず嫌いで猪突猛進的な一面を10代半ばのデヴィの姿に見てとれた。
いまだ変わらぬ、この人の強靭な意志と、怖いもの知らずの行動力の礎。
幼い時からものおじしせずに物を言う性格、美貌や絵の才能、勉学に秀でていたと自ら語るデヴィに、やはり日本で平凡な人生を送る女性ではなかったような気がする。
日本人、特に日本女性に古来から求められる、(人からどう思われるかを気にして、好かれるための)「奥ゆかしさ」「つつましさ」「謙虚さ」を見せずに語る点が、非常に日本人離れしていると感じた。
男性に生まれていても、一代で事業を起こして、何度も転落して這い上がるスキャンダラスな人物になっていたのかもしれない。
特に、スカルノ大統領との出会い、ジャカルタでの愛人生活とバッシングとスキャンダル、祖国日本に帰国してもさんざん誹謗中傷されてきた、デヴィの強さが凄い。
母と弟を養うためとはいえ、一家の長的な精神力の強さはただものではない。
母の死と弟の自殺、スカルノの複数の妻同士の確執と裏切りと屈辱、日本でも「生贄」と揶揄されてでも、世間と闘ってきた女を描いた前半は面白かった。
本書の後半は、インドネシアの複雑な政治事情、クーデーター、暗殺、デヴィの金をめぐる話になるので、興味が無い人にはつまらなく感じると思う。
あくまでもスカルノ家の一員のデヴィの主観であり、客観性に欠けているのでは?と思う一面もあった。
だが、独立を果たしたインドネシアと日本との戦後の賠償関係、日本企業とのかかわりの部分は、戦後史という意味では興味深かった。
実名で、日本の政治家、多くの有名人、大手商事、L事件で有名になったK・Yの事が語られている。
私は、特にコミッション料を含む金銭的な面は、大いに疑問をもった。
多くの貴重な写真(ポーズをとった記念的写真がほとんどだが)は、見ごたえがあると思う。
巻末の、自分自身を戦場の一戦士にたとえた一節に、デヴィという人の心のあり方と生き方が一番強く出ていた。
万人受けは難しい回想記だと思う。
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
読み物としての回想記としてはとても興味深く読めた。回想記であるから、必ずしも時系列に沿って叙述が進んでいく訳でもなく、また一般に歴史的事実とされていることとの齟齬も当然見られるが、それはこの回想記の価値を下げるものではない。『デヴィ・スカルノ自伝』(文藝春秋社)が出版された1978年以降の彼女の人生、あるいは思考の変化も興味深い。
極めて残念なのは、名のあるインドネシア研究者が編集「協力」しているにも関わらず、その「協力」が何であったのか、あまり見えてこないことだ。インドネシア人の人名も通常なされるカタカナ表記と異なるものが多く見受けられた。これはデヴィ夫人自身の言葉であるからそのままでも良いが、註をつけるなりアルファベット表記を付けるなりしても良いだろう。歴史的事実とされていることとの齟齬についての解説もあった方が良いだろうし、1960年代のインドネシア情勢に関する解説でもあればなお良かっただろう。
そのような訳で、多少なりともインドネシア現代史の知識を身に付けていないと、この本で書かれていることの真の価値は分からないし、デヴィ夫人についての理解も不十分なままになるだろう。実に惜しいことである。
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16 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By INAVI トップ1000レビュアー
まず第一に、この作者は、「デヴィ夫人」というテレビに出てくる風変りなセレブなオバサンではなく、スカルノ元インドネシア大統領第三夫人のラトナ・サリ・デヴィ・スカルノであることの意味を理解する必要があります。
次に、回想記や回顧録というものが、どういうものかを知っておく必要があります。

日本にとって、戦後というに相応しい時期の昭和の時代、20世紀後半の世界の歴史、そのPristigeな舞台に、きらびやかに立っていた彼女が、彼女の気持ちに素直に、多くの関係者(その多彩な人々の名前だけで、回想録に値する)との関わりを赤裸々に語っていく。

かくも上品面して、しかし下世話な回想録は、凡百の者には決して書けないだろう。彼女が、これほどに魅力的な執筆家であったとは、ひたすら驚くばかり。

原作・脚本・主演・監督などなど、全部がラトナ・サリ・デヴィ・スカルノであることを理解し、それを受け入れる者にとっては、5つ星であることを確信します。考証の役割を、キチンとした研究者に任せている点が、想い出という意味のMemoryの他、記録としての意味も持ちうる出来ともなっている。
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