原作を読んではいないのですが、
映画単体として中身を見るなら、いまいちです。
グリズリーみたい…熊出過ぎ。熊に食われるインパクト強すぎ。
何がテーマなのか、この映画からは分からないように思います。
ですが、
戦争から高度成長、そして成熟社会へと生きる「銀幕のスター」たる女優陣が、今丁度ドンズバの年齢であること
女性の年齢別人口で大きな勢力である、第2次までのベビーブーマー世代が40代になるということ
人々の文化媒体が書籍よりも映像にあること
といった現状から考えると、今この映画を他ならぬ「楢山節考」の監督の息子さんがこの女優陣で撮ったということに、
意義があったのではないかと考えます。
生殖の時期を過ぎ、男たちから「女と見られなく」なってなお、
女とはかくあらねばという価値観が崩壊してもなお、
男にすり寄るにせよ抗うにせよ、結局他方の性を意識せずには成りたたぬという同じ穴のムジナで、
ただの同族嫌悪であるという事実に打ちのめされながら、それらを受け入れ、老いを生きねばならぬ女たちを、
短絡的なテーマに終わらせず(複雑なものは複雑なものとして)ありのまま表に出して、問いかける作品と私はとらえました。
出演された女優さんたちが一番、この映画で得るものが大きかったのかも。