本書ではデフレとは何か、なぜ起きるのかを解き明かしたうえで、デフレ下の経済情勢を解説する。デフレ下では企業の売上単価が下落するため、売上量は増えても売上高は減少する。借金の負担が重くなり、デフレでなければ健全な債権も不良債権に転化してしまう。また、衰退産業で過剰になった資本や労働、土地などが成長産業へスムーズに移動することが困難になる。そのため、失業率が上昇し、過剰設備が増え、産業構造調整が遅れる。
以上のことから、今、最も重要な経済政策はデフレの阻止であり、それには金融の量的緩和、円安誘導が有力な施策であると強調する。規制緩和、行政改革などの構造改革を進めることも重要だと指摘しつつ、デフレ圧力を伴う財政構造改革については、段階を踏んで慎重に進めることを提言する。
(日経ビジネス 2002/01/21 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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