綾戸智恵のライヴの楽しさはそれを体験した者だけが知っているわけですが、このCDによって、客席に行くことが叶わなかった日本中のアヤド・ファンにもステージの素晴らしさが堪能できるようにしてありました。ステージ・トークも含めて収録してあり、臨場感は抜群です。客席とのやり取りも恒例のもので、歌の合間にはお笑いの世界が広がっています。
2008年7月25、 26、27日に東京国際フォーラム・ホールAで開催されたコンサートから23曲が収録してあります。「シング・シング・シング」や「翼をください」でのゴスペルクワイヤー(総勢100名)との共演は、CDからもその迫力が伝わってきました。
解説にもあるように、「Sweet Caroline」「Watermelon Man」「Comes Love」「Don't Let Me Be Misunderstood」「Sing Sing Sing」「翼をください」の合計6曲が彼女の音源としては初収録だそうですから、これも本アルバムの魅力の一つとなっています。
JAZZという範疇を超えて世界中で歌われたポップスの名曲から彼女の好きな歌が選ばれており、アヤドの音楽ワールドが全開のアルバムでした。
イメージ・ソング「テネシー・ワルツ」、初期のアルバムタイトルになった「ア・ソング・フォー・ユー」、最愛のイサに捧げる「ゲット・イントゥ・マイ・ライフ」、ハートフルな「この素晴らしき世界」、絶唱とでも言うべき「夜空ノムコウ」「明日に架ける橋」など、他のアルバムで感激した曲たちにライヴ演奏として再会できる企画ですので、これはお見逃しなく。
魂の叫び、という表現がありますが、全ての曲に対して全身全霊を尽くして歌いきるからこそ、聴衆のハートを鷲掴みにできるのです。まさしく日本最高のジャズ・ヴォーカリストです。