私の「生まれてこのかた見た映画の中ナンバー3」には入る映画です。
私はこの映画を人に説明するときに誤解を生じる事を承知の上で「思い出すと元気と勇気が出る映画」というようなことをいいます。死刑制度うんぬんというより、一人の人間の生き方の映画としてつい見てしまいました。だから私はこの映画重くはあるが「暗い」という位置づけはないです。
別に死刑制度でなくても、コントロバーシャルな問題って、たくさんありますよね。どっちにも言い分がアル。そういう問題に対してひとつの態度をとる、ということは大変に傷つくことなんですね。それをひきうけなくてはいけない。その覚悟がなくてはいけない。
S・サランドン演じるSr。ヘレンはよく泣くし。雄弁でもないし。迷うし。そういうところがたまらなくいいですね。ただ、彼女は一人の魂のためにけしてあきらめない。それは変わらない。
こんなことは他の誰かに任せて目をつぶりどこか別の場所で学校の先生をしたり恵まれない人のお世話をしたりほかにも生きる方法はたくさんあるだろうにSr.ヘレンはこうせざるをえない。あきらかにこれはとほうもなく効率が悪く、批判の矢面にも立たされ、そして最後には悲劇が待っているだけの可能性が高い。でも彼女はこうせざるをえない。
凶悪殺人犯のどうしようもないていたらくもリアルだし、最後のほうの場面なんかはかなり気が強くないと見ているのは大変。(私は映画の後ほんの方も読みましたが本のほうがリアルでショッキングな描写があります)
しかし時間がたっても 思い出すと「元気の出る映画」でありつづけます。いちおう私は死刑制度に関してははっきりとした意見を持っているわけではなくこの映画をみてどちらかに近づいた、ということもありません。しかし死刑を簡単に口にする人はちょっと見てみてもいいかもしれませんね。あ~それとヌスラット・ファテ・アリ・ハーンなど音楽もとてもよかった。