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遭難の全貌は「空へ」のほうがよく書けています。この本は、旧ソ連の国策登山家だったブクレーエフが体制崩壊後に登山を続けるには西側に出て公募登山隊に加わらなければならなかったこと、「登山とは本来自己の責任で行う」という考えが通じない世界での戸惑いや悲しみが読み取れ、「空へ」とはまったく異なったエモーショナルな(かといって独り善がりではない)内容になっています。特に、事故の翌年、個人的に現場に戻り、難波さんの遺品を見つけてご主人に返すところは、昔気質の登山家ブクレーーエフの気持ちが伝わり泣けます。(決してお涙ちょうだいではないのですが)
蔓延する西側商業主義によって失われていくものについて考えさせられる一冊です。
その両方の意味で、本当にアナトリが正しいのかは分からないけど、
彼は立派な登山家だと心から思う。最後のシーンは、ほろりと来ました。
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