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取材で自分の前世を探るためにイタリアへ向かう。そこでまず、事実を裏付けるかのような証拠が続々でてくるのには驚きました。イタリアと日本、過去と現在のシンクロ・・・しかし、いや待てよ、と懐疑的な著者の疑惑の裁きが入る。それにしてはあまりにも多い偶然の一致・・・この二つのバトルがスリリングで面白いし妙に信憑性を深めている気がします。前世は真実か否か?結局そんなのはやじろべいのままです。しかし、この本はそれ以前に大切な何かに気づかせてくれます。
今、自分の人生が色褪せて見えてる人、これでいいのか?とちょっと立ち止まって考えている人、この本を読んだ後には少なからず世界が違って見えてくると思います。特に最後の文章は、とても印象的でした。
「前世」なんて本当にあるの? という疑問からやがて話はデジデリオという芸術家の謎に満ちた生涯にまで迫ります。
小説みたいだけれど本当の話。
これをガイドに旅したら「るるぶ」や「歩き方」よりずっとドラマチックなフィレンツェが味わえます。
この本を語る時、どうしても転生ということにとらわれてしまいがちであるが、それを抜きにしてもなお、ふとしたきっかけで知った歴史上の人物に興味を抱き、あらゆる手段を講じてその人物について調べ上げてゆくという、歴史ルポルタージュの面白さにあふれている。これはやはりルポルタージュを生業とする筆者の力量だろう。そしてまた、過去を探索するという一見後ろ向きの旅であるが、自分はいくつまで冒険できるのかと逡巡し、あえて冒険を選ぶ筆者の、今この時を生きる物語に他ならない。
長時間をデジデリオの調査に費やし、いろいろなことが判明するが筆者は輪廻転生を証明したとは語らない。しかし読者は、ルネサンス期にデジデリオという男が確実に生き、そして死んでいったということを「知る」のではなく「実感」することが出来るのである。歴史に埋もれていた人物が、ぬくもりどころか熱を感じるほどの迫力を持ってよみがえるのを目のあたりにすることが出来る。
デジデリオは生命の不滅を信じていたという。イタリア語でのルネサンスは「復活」という意味である。筆者がデジデリオの生まれ変わりなのかどうか、誰も断言することは出来ないが、その筆者の筆により現代にデジデリオが再生したということだけは確実に言えることだろう。
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