いまやネット界のオピニオン・リーダーの一人と認められる著者が、仕事、とくにインターネットを利用する知的業務を効率的に行うための、さまざまなツールを紹介してくれる。よほどのIT初心者でなければ既に使いこなしているものもあるだろうが、名前は知っているけど試したことは無いものもあるかもしれないので、ひととおり再確認しておくのも良いだろう。
そんな中、特に第6章「情報発信力編」で著者は本領を発揮している。各種ツールや人的ネットワークを通じて収集した情報を、分析し、「自分の考え」につなげることは、当然ながら意味のあることである。しかし、「自分の考え」というものは、常にはっきりさせておくことが、意外に難しい。自らを取り巻く状況は時期によっても変わるだろし、むしろ変わることが自然だ。だからこそ、「自分の考え」の中で絶対にぶれてはいけないところを、ぶれないようにするには、書くこと、表現することが大事だ。書くことで、自分の考えが完成するのだ。
「情報を発信すると、自然に情報が集まってくる」と著者は言う。その好循環を作れれば、自分を高めることにもつなげられる。本書は究極的には、品質の高いブログを書けるようになり、自分自身の成長につなげるための、指南書といえるだろう。