時流を捉えた着想やネットビジネスの丹念な取材はいいと思います。
デジタルネイティブたる平成世代と、それ以前の旧世代の世代交代という
観点からとらえたネットビジネスのあり方を考える本です。
特に、2011年に、デジタルネイティブたる平成生まれが社会人として
世に出てくる、というメッセージは、ノンネイティブ(デジタルイミグラント)
たる旧世代には結構なインパクトがあります。
それだけでも、本書を読む価値はあります。
デジタルネイティブとしての行動習性を、著者ご自身の小さなお子さんに見る
ところなんかは、なるほど、と思わせます。まさに生まれたときからネットが
環境としてある世代です。ケータイで常につながっている、ユビキタス世代と
言うこともできますね。
ちょっと残念なのが、途中以降、後半の内容。
デジタルネイティブたちは、ケータイや動画がすきで、TVよりはネット、本
よりはケータイ小説という、時機を捉えたさまざまな事象の分析はおもしろい。
でも、徐々に著者の論点がぼやけてきて、「アナログも大事」「ノンデジタルネイティブ
な企業もがんばれ」、しかし「ネットビジネス、ネット企業はここに目をつけている」
というように、デジタルネイティブという世代に向けて、どんな点を戦略をとっていく
のか、については、強烈なメッセージが読み取れませんでした。