本書では、2008年時点で
11歳から31歳の人を「デジタルネイティブ」と呼びます。
ほぼ生まれたときからインターネットがあり、
それを活用することが当たり前の世代を指します。
そのほかの世代も、ネットで買い物をし、
ウィキペディアを使い、
ブラックベリー(日本では携帯のネットかiPhone)を一日中使いますが
その習熟度や活用度は全く違うといいます。
インターネットを便利だと思うか、
当たり前だと思うかによって、活用するスピードが違いますし
カスタマイズなどの自由度をすべてに求める思考と行動が変わり、
世の中はグローバルで、すべてが繋がっていると感じています。
その結果、自由やカスタマイズを好み、
情報の真偽に敏感で、企業に誠実性とオープン性を求めます。
また遊びだけではなく、仕事や学業にも娯楽性を求め、
楽しむことが第一義です。
コラボレーションとリレーション、スピードが当たり前で
イノベーターでもあります。
彼らからどんな未来が生まれるのか、
本書を読んでいると刺激を受けます。
ネット世代の善の面に注目しすぎるきらいはあるのですが、
それでも彼らが社会人になり、仕事をすすめ、
消費者としても、生活者としても中心となりつつあり、
それを理解するのは大切なことでしょう。
そして未来に向けて、新しい価値観を共有したいと思わせる、
魅力的な世代であることは確かです。
世の中を変えていく力をもっている事例が語られ、
わたしたちが「同時代の問題」と意識しなければならない遠い国の問題にも
身近な問題として解決していってくれるでしょう。
さらに、政治を身近に感じる世代でもあるそうです。
これは日本では、政治がネットに普及していないので違和感がありますが
将来、アメリカのようになるかもしれません。
また、今まで、社会のなかでも孤立している人は
ネットの中でもそれほどコミュニケーションがうまいわけではないと
思っていましたが、ネットの中でコミュニケーションを学んだ彼らが
社会の中に出てくる時期に来ていることを感じました。
妙に世なれた若者が多いのは、
ネットでコミュニケーションを学んでいるからなんですね。
本書はネット世代に触れる家族、教育者、上司、仲間に向けての
解説書ですが、一方で、ネット世代にも忠告しています。
特に、プライバシーをSNSなどでさらけ出すことに対して
的確な警鐘を鳴らしています。
どんな世代でも学ぶべきことの多い一冊でしょう。