科学に厳格な人ほど楽しめない映画。
ありとあらゆる部分にアラがあり、
なんだかなあ・・・という感想を持つに違いない。
私個人的にはとても好きな映画だ。
100回くらい見たに違いない。
舞台は地球温暖化が進行する現代。
温暖化によって極地の氷がとけ、
それにより海流の流れが変わってしまう。
地球の環境と海流の流れは現実問題として
大変深い関係があり、高緯度地域でも
暖流に近い地域では比較的温暖であったりもする。
作品中では海流の流れが変わったことにより
地球が氷河期に突入する、という設定だ。
主人公は頭脳明晰な男子高校生。
優秀な気象学者である父親を疎ましく思いつつも、
その実、決して心の底から父を嫌っているわけではない。
一方父は、家族を大切に思っては居るものの
ついつい家族を放り出して研究に没頭してしまう。
そのせいで息子だけでなく妻ともややぎこちないらしい。
しかし息子の命が危ないという状況に至っては
愛する息子を救うべく、猛吹雪の中
NYへと突き進む頼りになる父、そして夫へと変貌する。
ラストに見せる親子愛には
見ているものも思わず笑顔になってしまうことだろう。
黒人の路上生活者もいい味を出している。
普段は差別されているであろう彼も、
凄まじいまでの寒冷化という人類の危機状態では
なかなか頼りになる存在らしい。
このように、基本的に愛と優しさが一つのテーマだ。
このへんはアルマゲドンと似ているかもしれない。
なかなか分かりやすくおもしろい話なのだが、
二酸化炭素が温暖化の犯人であるという説を
一切信じない、物語であっても許せない、
というひとは見るべきでない。
しかしドラえもんの四次元ポケットと同じで、
そこを受け入れさえすれば、それなりに楽しめるはずだ。
何しろ温暖化の末に行き着く出来事は、
現代人が一切体験したことのない出来事なのだから
嘘か真か、など、(予想はできても)誰にも証明できない。
ここはひとつ、頭を空っぽにして細かいことを気にせずに
楽しんでもらいたい。
ただひとつ、どうしても腑に落ちない、
これだけは言わせてほしいことがある。
被害がなぜ北半球だけで、南半球は無事なんだろう・・・
この点については作品中で一切の説明がなく、
「あー、監督、忘れてたんだろうな・・・」
という残念な気持ちになってしまう。