本書は、自分で会社を持ちたい人、ロバート・キヨサキ言うところの「金持ちの投資」をしたい人にぜひおすすめしたい投資指南本。大げさな「独立・開業」ではなく、節税のため、あるいは生活費を経費として計上するために会社を設立することをすすめており、サラリーマンでも気軽に始められる。
著者によると、日本の法律は個人投資家に厳しく、株の損について、先物取引の利益と損益通算ができるようにはなっていない。つまり、トータルでは損になっていても、得した分に税金がかかってしまうというのだ。一方、法人の場合は損益通算が認められ、マイナスの場合、税金を払う必要がないばかりか、そのマイナスを最長5年まで繰り越せられ、将来の利益と相殺できる。また、法人にすることによって、資本金の額にもよるが、生活費の大半を税控除扱いにすることができる。こうした法人化の魅力について説明した後、定款の書き方や登記のしかた、会社の経理までをわかりやすく述べている。
前半で会社設立のノウハウやトレードのためのインフラづくりに触れた後、後半では投資の基礎となるテクニカル指標、著者独自の戦術について述べている。特に、第5章「最強のデイトレードテクニック」で述べられている「朝の日課」や「後場寄りブレイクアウト」「1時間190円ルール」などの手法には目を見張るものがある。難しい株式投資の専門用語の解説がじつにわかりやすい。(土井英司)
命の次に大切なおカネは、自分の手で稼ぐしかない。最初から手に負えないものとあきらめずに、自らが研究し自らの投資戦略を持たなくてはならないのだ。
マーケットの動きは人の動きであり、結局、市場の本質を理解するには、「人間を理解する」ことである。平均株価のような一部の投資家が左右するにはあまりにも大きく、特に人間の感情が短期ではもろに現れるような市場には、優位性の証明されたトレーディング手法が有効に働く。
バクチには、「大数の法則」という、避けては通れない法則がある。バクチは控除率があるため、やればやるほど負けていき、最後にはスッカラカンになってしまう。投資における控除率とは、利益にかかってくる税金、そして手数料である。
本書は、2部構成になっている。
第1部では、トレーディングをするための基礎知識、いわば大学でいうところの一般教養課程を勉強してもらう。投資という一種のバクチで勝つ前提条件である控除率をいかに抑えるか、また成功するための10ポイントをおさえる。
第2部は、トレード大学の学士課程だ。実際のトレーディングの手法を学んでいく。短期トレードの定石として、さまざまなテクニカル指標の意味を学び、デイトレードのテクニック、そして平常心でトレーディングするコツをマスターしてもらう。
21世紀は、IT(情報技術)とFT(金融技術)の時代といえるだろう。コンピューターとデリバティブを駆使し、「思惑」を的中させることで、経済の分野で勝者になれる時代なのだ。
本書がきっかけとなり、世界中のマーケットからトレーディング益を稼ぎ出す個人を一人でも多く世に輩出することで、21世紀、日本がITとFTの先進国として発展する一助となれば幸いである。
2002年6月 岡本治郎
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残りの部分はテクニカル指標の読み方など。この辺はあまり目新しいものはありません。著者は日経平均先物の取引を推奨しているが、入門レベルでの指数取引には疑問を持ちます。
本当の入門書なので、取引技術などは他の本で補充する必要があるでしょう。自分にとって必要な部分だけを参考にすれば、かなり有用な本です。ただ、投資は自分に最適な方法を見つけるのが定石であり、売買方法を本書に全面的に依拠することは危険だと思います。
ところが、どういうレベルの投資家を念頭に置いて書かれたものなのかわかりづらいと感じた。初心者向きでもなさそうである。例えば、自分で会社を作って節税しようといういうことだが、これは相当利益を出している投資家向きの話だ。また、日経225先物こそが本当のマーケットで現物株はカス程度だとまで言っている。しかし、現状では日経225先物をトレードしている個人投資家は少ないであろう。あるいは上級者向きかと思えば、述べられている売買テクニックはまったく平凡なものである。
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