この録音はディーリアスをこよなく愛したバルビローリの2枚半の録音を
集成したものでこれ以外には英ダットンのCDを併せて彼のディーリアス集
が全てそろう。
録音の古い順に解説していくと最初の録音は3曲(イルメリン前奏曲、
夏の歌、楽園の歩み)だがバルビローリの泣き節が圧倒的でヒスを起こす
程(イルメリン前奏曲)、夏の歌はそれこそ最高の名演(これを聴くと
他の演奏は全て平凡に聞こえてしまう程)
次は夏の庭園にてをはじめとするディーリアスが隠遁してロワン河湖畔での川遊びの情景がうかぶような名演ぞろい。カリンダ舞曲がとっても面白い。
劇音楽ハッサンのセレナードが原曲どおりテノールのソロでうたわれるのが
うれしい。
そして、ある雑誌で自分の葬儀の際にはこの曲をかけて欲しいとまで
いわせた「時節はずれのつばめ」(ディーリアスのフロリダ時代の回想とも
いうべきメロディーがでてくる)原曲は弦楽四重奏曲で弟子のフェンビー
がアレンジしている。
最後はバルビローリの生前最後の録音でまさしく最後にふさわしい曲
アパラチアだ。この曲の良さを理解させてくれた最高の演奏、
このように聴きどころにあふれたアルバムでまさしくディーリアスファン
だけにとどまらない名演集といえよう。