ディラックと云えば、「ディラック方程式」を思い出すほど量子論では有名な学者である。この書籍は、どのようにディラック方程式を発見したか、なぜ量子電磁力学に不満なのか、磁気単極子は存在するのではないか、等々の5つの講義から成り立っている。
目次は、1.量子力学の発展、2.量子電磁力学、3.磁気単極子、4.正エネルギーの相対論的波動方程式、5.宇宙論と重力定数、である(原書:P.A.M. Dirac, Directions in Physics, John Wiley & Sons, 1978)。
どの講義も、いわば”名講義”の部類に属するだろう。まあ、内容は古いが「凡人が考えつかない事を、天才はどう考え付くか」と云う視点で読めば、面白い読物である。