発売当初は賛否分かれた。
ちょうどジェームス・ブラウンがディスコに失望したように、
ある人々は本作を「中身がない」と批判した。
しかしこういう音楽を耳にして育ってきた世代としては、
これを評価せずにいられない。
グルーヴやリズムが二の次だとしても、
表層の甘美さを追求した曲が最初から最後まで満載された本作は、
違和感なく心地よく耳に届く。
騒々しいクラブで、とろけそうになりながら心地よいメロディに身を委ねる、そんな心地だろうか。
「テンション上がる」要素がふんだんに盛り込まれた、刹那的な作品かもしれない。
でも、刹那的であることが悪いのだろうか、とまで思わせてくれる。
じっさい、本作の収録曲は幾度となくサンプリングの対象となり、
大いに影響力を持った。
この作品こそ、この10年でもっともリアルな音を収録したアルバムであった。