講談社の季刊誌「Nemesis」は他誌や成年誌で活躍中の作家さんに今までと異なった作品を発表させると同時に同社の配信サイトMichao!中止を機に幾つかの作品を転載しており、本作もその内の一つです。
木葉氏は2006年の単行本「フルーツ」以降しばらくご無沙汰でしたが、この1-2年は漫画サンデー連載の「セツ」共々、ブランクを感じさせない活力を見せてくれています。
素晴らしい掴みを見せる第一話「世界を撃つ男」では、偶々主人公の野獣派カメラマン虎髪明とTVプロデューサー鷲頭の行動が吉と出ましたが、良く考えると余りにも結果オーライで、独善的な点も多々あるのですが、それを差し引いて余り有る漫画的な面白さと勢いが有ります。
続く「要人抹殺システム」はより巨悪を相手にしている点でスリルが増して居ます。
虎髪が車椅子の身ながらその不屈さに惹かれて互いに名乗り合う少年「木村羊介」が今後この物語にどう絡んでくるのかも興味が付きません(巻末の次巻予告でほんの少し触れられています)。
表題作2エピソードに、1997年にモーニング誌に掲載された「カフェ・ボヘミア」前篇が掲載されて居ます。
巻末では氏の講談社誌上で発表された旧作が読めるケータイサイトの告知が有りました。
木葉氏の素晴らしい帰還を祝う傑作です。お薦めです。