同タイトルのイギリス版を購入しました。日本語字幕収録の多国対応マルチ仕様で、おそらく国内版も同内容になると思われますのでレビューを。
ディア・ハンターの国内版DVDはどれも画質が芳しくなく、ブルーレイも低品質のソフトを多数リリースして評判が悪いStudio Canalの制作なので期待せずに購入しましたが…。
意外にも画質・音質共に素晴らしいです!LD、DVDとは比べものにならない高品質で驚きました。
発色、精細感は70年代の映画とは思えないレベルで古い映画のデジタルリマスターの理想的な仕事と言えます。
クリストファー・ウォーケンが冒頭の結婚式ではしゃぎ過ぎて顔面を汗まみれにしているのは今回のBD視聴で初めて気がつきました。
鹿狩りのシーンでは撮影監督ヴィルモス・ジグモンドの神がかり的に美しい風景描写を存分に味わえます。
DTS HD 5.1Chのサウンドも丁寧に作られており、派手な音響効果と繊細な音声処理双方共に表現されています。
鹿狩りに来たデ・ニーロがライフルを試し撃ちした時の、銃声が拡散して消えていく効果が一番のお気に入りです。
Studio Canalの問題点としてよく挙げられている日本語字幕ですが今作も微妙です。
直訳テイストは相変わらずで違和感を感じる方も多いと思います。
機械翻訳レベルだった同社の「死霊のはらわた2」などに比べればずっとマシですが…。
映像特典の日本語字幕は本編より質が高いのが不思議で担当業者が違うと推察されます(ただしミッキー・ロークのインタビューのみ例外で酷い水準の字幕)。
映像特典はチミノ監督、撮影監督のジグモンド、スティーヴ役のジョン・サベージのインタビューが収録されておりなかなか興味深い内容です。
予算と格闘していたこと、チミノが勝手に上映時間を短く編集した担当を怒って首にしたらその人物が本作でオスカーの編集賞を取ってしまったこと、アクセル役のチャック・アスペグレンは俳優経験のない素人で、チミノとデ・ニーロ二人がロケ地を案内してくれたチャックを気に入ってアクセル役に起用した事など。
吊り橋にしがみついているデ・ニーロ、ウォーケーン、サベージの三人をヘリで救出しようとするシーンではヘリのスキッドに吊り橋のワイヤが引っかかり、ヘリに乗ってたチミノもろとも全員死にかけたという怖くて笑えない話も…。
字幕に若干難がありますが画質、音質は最高なので気になっている方は間違いなく「買い」です。
個人的には日本語吹替音声を収録して字幕をDVD準拠にしてもらえれば文句なしですが。