一人のエリート青年がアメリカに原爆を落とすまでを描いた作品。
だが、アメリカへの中傷だけが書かれているわけではない。
本書を読めばわかるのだが、すべての国、民族、人種の良い面、悪い面がバランス良く描かれている。
日本人は侵略もしたし、侵略もされた。
テキサス人はブッシュを当選させたけど、家族や犬を愛する飾らない人たちでもある・・
「人間には悪い面と良い面がある、よくわからない面白い存在である」
というありきたりでなんて事ないテーマだが、それに改めて気づかせてくれるという意味で、とても価値ある作品だと思う。
また、結果として原爆を落とす最後からは、「人は立場が違う人とは決してわかりあうことができない」というこれまたありきたりなテーマにも読み取れる。
皮肉ではなく、ありきたりなテーマに改めてさらっと気づかせてくれた良作。
つまらないイデオロギー小説では決して無い。