「今回の戦争に反対したら、国家リストに載った。
前回の戦争については見逃されてしまったので、残念に思っていた」
さらりとそんなことを言ってのける、歴史家ハワード・ジン。
あれほど著名な歴史学者であるのに、アメリカの学校ではほとんど教材として扱われていないという。
平和主義的立場から世界について提言する知識人の中では、ハワード・ジンは明るい?印象を受ける。
どうにも納得のいかなかったことに対して、「ああなるほど、こういう見方があるか」という発見になる。
もちろん、彼の言うこと全てについて納得したわけではないし、するべきではないのだろう。
自分の目を直接見ることができないように、「歴史」の渦中にいるとその正体はなかなかつかみにくい。
本当の歴史を「知る」のではなく、歴史について「考える」ための書である。
過去を吟味することは、今と未来を考えることに直結する。
あまりにも蔓延した「事実」は多い。
それに真っ向から対抗する意見を聞くのは、自分で考えるためのいいワクチンになるだろう。