テレワークという言葉は、サマータイム制と同じぐらいネガティブのものであることをこの本は、教えてくれます。私は、NHKのビジネス英語で、テレワークについての議論に初めて出会ったのですが、その中で、テレワークはbusiness trendであって、social deadendではないから、流れに身を任せようみたいな楽観論で締めくくっていましたね。この程度の認識しかない方には、ぜひこの本を読んでほしいものです。
テレワークは、確かに100%悪であるとは、著者も言っていませんが、導入するとしても相当限定された範囲のみとなるでしょう。しかし、できれば、導入しない方がよいということが、この本の中での議論を読み進むうちに感じてくると思います。
テレワークを導入することは、労働実態の把握を困難にするため、見えない残業が当たり前のようになり、労働者、ひいては、国民全体が疲弊することによって、国力は、衰微の一途をたどることになるでしょう。その先は言わずもがなというところでしょうか。
結局、サマータイム制同様、テレワークも経営者が労働者を搾取するのに非常に都合のいい制度であることを、皆様がこの本を通してわかっていただけることを祈っています。
最後に、この本は、比較的丁寧に議論を進めているため、若干退屈と感じる方もいるかと思いますが、そういう方は、結論だけでも目を通していただければ、今後の議論の助けとなると思います。