テレビは慈善団体ではなく、利益団体だということを気付かせてくれる本である。食品から洗剤、住宅、調理器、薬に至るまで、人体に害のあるものを、その点を隠してメリットばかり強調する(例えばIH調理器なら、強力電磁波で脳腫瘍の危険が高まる点には触れずに、火事はおこらくて安全で、見た目にも美しい点を言う)行為がこれほどまでに良心の呵責もなく徹底されているのかと驚かされてしまう。民放を支配する広告権力(電通)が、「世の中、目明き千人、めくら千人、馬鹿八千人。この馬鹿八千人をテレビで洗脳すればいい。」という思考なのだからどうしようもない。アメリカから輸入した「金拝主義」の思想の見事な弊害がここに描かれているといってよいだろう。消費者団体の努力でこの本でも指摘されていた花王の「エコナ」はめでたく回収措置となったが、他の無数の有害商品は今も野放図である。政権交代も実現したことなので、この辺の改革も強力に進めていって欲しいものである。