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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
テレビの進化は止まったか?,
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レビュー対象商品: テレビ番外地―東京12チャンネルの奇跡 (新潮新書) (新書)
テレ東創世記から始まる本書は、94年の著者退職までの歴史を振り返るが、テレビ産業が低く見られていた時代、生まれたばかりの「番外地」テレ東に入り、「番外地」だからこそできる一か八かの企画で、外すこともあったがスマッシュヒットを連発し続けた著者のテレビマンぶりは爽快である。同時期に編成局長を務めたフジの日枝氏しかり、変わり者がテレビの現場を仕切っていた時代だから、面白い発想が出てきたのではないだろうか。とりわけ、本書を読んでいると、「番外地」の悲しさで「金の為に…」取ったセオリー破りの苦肉の策が、意外なヒット、定番につながったケースが多い。「女子プロレス」など存在しないスポーツも作り、正月三が日の制作費を安く上げたいと「12時間ドラマ」、24時間放送の時間をなんとか埋めたいと「テレコン」…。現状の、構造的に当たらない、変わり映えしないテレビを見るにつけ、人気産業になったテレビに優等生ばかりが入ってつまらなくなったのかなあ、と思う。優等生は得てして前例を踏襲してしまう。金が無くとも。広告収入が激減しているとはいえ、「苦肉の策」が取れない優等生なテレビ局は、このまま右肩下がりの道を歩むのだろうか。
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
小なりといえども、意気高し……,
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レビュー対象商品: テレビ番外地―東京12チャンネルの奇跡 (新潮新書) (新書)
現在もテレビ東京(旧東京12チャンネル)の番組は異彩を放っている。低コストというだけでなく、ヨソの局が一斉に同じような番組をやっている 国民的関心事のときに、 お笑いタレントの旅グルメを堂々とやっている。 かと思うと、ワールドビジネスサテライトという硬派の経済ニュース番組を 長く続けている。 テレビ局でも出版社でも、どんな会社でもそうだが、 小さいときは逆境を逆手に取ろうと、あの手この手でがんばる。 しかし何かが当たって少し大きくなると、売れた(ヒットした)前例のある コンテンツが多くなる。 テレビ東京も、名物番組だった「テレビチャンピオン」がついに終わった。 一抹の寂しさを覚えつつも、 かつて(かろうじて今も)、反骨精神にあふれるテレビ局があったことを 懐かしく思い出させてくれる一冊だ。 メディアのあり方とは……というほど大げさではないにしても 少し考えさせられる本ではある。 そもそもメディアとはゲリラ的であるべきではないのか……と。
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
看板に偽りあり?,
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レビュー対象商品: テレビ番外地―東京12チャンネルの奇跡 (新潮新書) (新書)
著者はテレビ東京の常務取締役を勤めた人物。他局よりも極端に視聴率が低かったために「テレビ番外地」とまで蔑まれた同局での興味深いエピソードを、その黎明期からずっと携わってきた著者が綴った新書です。ですがこれはやはりエピソードのパッチワークです。 その経験談のかけらのひとつひとつが、「番外地」ならではの興味深いエピソードといえるかどうかは疑問です。 著者の主張がよくわからないところも一度ならずありました。 皇太子ご成婚番組で、二人の馴れ初めを描いた再現ドラマをボツにしたとありますが、著者が「再現ドラマはありえない」と考える根拠が本書では不明確でした。 また視聴率調査会社の社員の後をつけ、モニター家庭がいるとおぼしき地域に番組PR素材をばらまいたという先輩の逸話を綴っています。この一件を、つい近年視聴率モニター家庭に自分の担当番組を見るよう頼み込んで解雇された在京キー局のプロデューサーの事件と比較して、それとは質が異なるかのように著者は記しますが、一般視聴者から見れば同じ穴のムジナではないでしょうか。 最後の2章である「真夜中のセールスマン」と「テレビ今は昔」は、前者は著者が現在籍を置くテレビ通販会社に関するお話ですし、後者はテレビ界全体に対する著者の思いが綴られていて、それぞれうなずけるところはあるのですが、「テレビ番外地」という表題の書に似つかわしい構成要素であると、素直に首肯できるものではありません。 などと思っていたところでこんな一節に出くわし苦笑してしまいました。 「書き出したときは“番外地”発ならではと意気込んでいたものの、終わってみれば並の放送人の並の体験談の域を出ていない。ここまでお付き合いいただいたのにと、恐縮の念にかられます。」(192頁) この文章が著者の謙遜には聞こえず、冷静な自己分析と反省の弁であるところが悲しい一冊でした。
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