「最近のテレビ番組(特に、全国ネットの民放が制作する番組)は全然つまんない・・・」
貴方は、そう感じていないだろうか?
私は、元号が昭和から平成に代わった頃から、ずっとテレビを観続けているが、確かに石光さんの言うように、1990年代までは非常に個性の強い番組が数多くあった。しかも、当時はドラマや、アニメや、クイズ番組や、お笑いや、歌番組や、ドキュメンタリーなどといった、ジャンル毎の棲み分けが非常に徹底していた。
だが、近年ではNHK以外の全てのキー局が、同じ時間(特にゴールデンタイム)に同じような内容の番組しか放送しなくなっている。こんな状況では、視聴者のテレビ離れが進むのも当然のことだと思う(ただ、私の場合はテレビ離れしていないが、その代わりに、平日のゴールデンタイムで観たい番組が全国ネットの民放バラエティーから、ローカルテレビ{特に東京MXテレビ}で放送している昔の名作アニメに移っている。しかも、これらの名作アニメの中には、本放送を1回も観たことが無いものも数多く含まれている)。
そこで、著者の石光さんはテレビ局そのものの削減をこの本で強く訴えているが、タイトルだけ見ると、「この主張はテレビの多チャンネル化時代に逆行するものだ!」と思われるかも知れない。
しかし、この本を読めば、石光さんの訴えるテレビ局の削減論が空論でないことがはっきりと理解出来る。いや、それ以前に大衆迎合的でない理論を、真正面から展開する石光さんの姿勢は尊敬に値するものである。
だから、この本は視聴者のテレビ離れを阻止するための切り札として、多くの業界関係者に読まれて欲しいと思う。