テレビドラマ「ゲゲゲの女房」ではじめてこの作品を知った。
雑誌デビュー作品であると同時にマンガ賞までもらったいわく付の
作品だ。「テレビくん」は貸本マンガのころよりもかわいい作画に
なった。底辺にはやはり貧乏が見え隠れしている。テレビくんが
かわいそうな子供にテレビからとってきたものをプレゼントしている
という秘密を主人公の三太だけが知っているというラストがいい。
ネット時代の今もあのときのテレビ効果とかわらないのでは?
という思いを僕は持った。マンガ賞の受賞は水木さんをメジャーに
しただけではなくマンガ界そのものの事件だった。マンガを悪書と
決めてかかった運動があったのも事実だ。それに屈することもなく
マンガそのものが成長していった。大学生までもマンガを読む時代に
なっていた。しかし、マンガは誰でもが入っていきやすい読書という
森のまさに入り口だと思う。水木さんのマンガには確実になにかがある。