かわいらしくてゆるいイラストの表紙とは裏腹に、
テルミンという楽器を知り、扱い、人前で演奏するためのハードコアでストイックな教科書です。
あとがきを読むと、著者は日本のテルミン演奏の第一人者である竹内正実さんの弟子。
著者もテルミンの教室を開き、その教室での指導経験もたくさんあるようです。
コーネリアスがライブで弾いていた、moogの二本アンテナ型テルミン、
イーサーウェーブを弾きたくて通販で買いましたがどうにも演奏できず、
ジミー・ペイジのようにギュンギュンしただけで、
1年ほどほったらかしにしてありました。
この本を読んで、ようやくチューニングや演奏するときの独特な手の形、
左手のボリュームアンテナの使い方など演奏の基本が理解できました。
youtubeで見たテルミンの演奏がうまい人たちが、
みんな指で「OK」マークをしている意味がわかり、
そういうことだったのか! と思わず笑ってしまいました。
単に楽譜がポンと出ているのではなく、音楽的なビブラートのかけかた、
クローズ/オープンポジション、二本アンテナ型テルミン特有の、
音の大小、音の切り方が、楽譜上に朱色で手書きっぽく書き込まれているので、
見やすくわかりやすいです。
楽譜には、一曲一曲に演奏する際のポイントもくどいぐらいにびっしり解説されています。
楽譜があまり読めなくても、練習用CDの音に合わせてドレミファソラシドや
「かえるのうた」の音程に手を合わせていけば、だいたい弾けるようになってきます。
個人的には、昔、ゲームボーイで遊んだ「テトリス」のテーマである
「トロイカ+コロブチカ」を一番練習しました。これが一番人前で受けます。
まさに「ロシア!」という曲で伴奏がピコピコしていてテクノっぽいです。
まだまだ最終段階である「ゴッドファーザー 愛のテーマ」は弾けませんが、
どんどんレベルが高い曲が弾きたくなって夜中も練習してしまう教科書です。