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407 人中、383人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
良作です(風呂限定),
By ろば (岩手県花巻市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX) (コミック)
書店で立ち読みして買いました。
最初、いったい何のマンガなのかよくわからず、いぶかしげに手にとって読んだのですが、すぐにはまりました。 設定はありがちなタイムスリップものです。しかし、なぜか風呂限定。その奇抜さがなんとも心地いい。 主人公は古代ローマ人で、浴場を専門に設計する建築士。 生真面目な性格が災いして事務所を追い出されるも、ふとしたことから日本にタイムスリップする能力(風呂限定)を身に着けてしまい、それがきっかけでローマを沸かす建築士となる(風呂なだけに)。 著者のヤマザキマリさんは画家で、旦那さんはイタリア人歴史家。嫁ぎ先で起きたあまりにも腕白なイタリア人家族とのギャップを激しく吐露せずにはおれなかった快作、「モーレツ!イタリア家族」の著者でもあります。 このマンガの面白さは奇抜さだけでなく、話の合間に風呂に関してのうんちくが軽く触れられていて、それがまた面白い。 硫黄の香りに敏感に反応してしまう日本人にはぜひお勧めしたい一冊です。
101 人中、93人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
アンティノウス像発見!,
By たんと "たんと" (さいたま) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX) (コミック)
まじめで謙虚な浴場設計技師ルシウス・モデトゥスが、紀元2世紀のローマと現代日本の風呂の間を度々タイムスリップ。日本の風呂各種で体験した諸々のアイデアをローマで展開し、当代一の名声を得るが、平たい顔族(日本人)から学んだことばかりなので謙虚に内心悩む、という抱腹絶倒の話です。一家6人で腹を抱えながら読みました(大爆笑)! ルシウスの姓の「モデトゥス」は謙虚という意味だと思います。英語でmodestですね。
実は、私は、この本のおかげで、ハドリアヌス帝(在位117-138)の愛人、アンティノウスの大理石の像を新橋で発見しました。 本の中ごろに、愛人のアンティノウス(18歳位?)がアレキサンドリア郊外のカノプスで溺死したため、ハドリアヌス帝が追悼として、英雄や神々に模したアンティノウスの像をたくさん造り(数10体か数100体か?)、ローマ帝国中にばらまく話が出てきます。 ルシウスの友達の彫刻家マルクスが、20体くらい注文を受けてふうふういいながら造っているところに役人が見回りに来て、そのマルクスの仕事場にしつらえてある家庭風呂を見てびっくり。ルシウスが日本のマンションの風呂にタイムスリップして見てきたものを、マルクスの年老いた師匠のために作ってやったんですね。その役人は、さっそく風呂大好き人間のハドリアヌス帝にご注進に及んで・・・というお話ですが、その山のようにつくった若いお小姓の石像のひとつが、なんと、 東京都港区新橋5-22-10 松岡田村町ビル(日比谷通りに面しています) の前に立っています。ここは、現在は白金台に移った松岡美術館があったビルで、その名残で、何体かの石像がビルの中と外に陳列されています。 私はこの場所に石像があるのはずいぶん前から知っておりましたが、特に興味を持って詳しく見たことはありませんでした。ところが、この風呂漫画を読んで数日たったある日、何気なく通りかかったついでにその石像の下の解説版を覗き込みましたら、ハドリアヌス帝の愛人のアンティノウスを記念して造られた像で、ローマの外港、オスティアで発見されたものだと書いてありました。まあ、その偶然にびっくりしましたね。まさか、漫画で観た一シーンに描かれていた石像を、しかもその本物を目にしていたとは(笑)! ちょっと面白かったのは、マルクスが彫っていた石像は全裸でお尻がぷりぷりでしたが、新橋の本物は、衣を着けていて、お尻はそれほどふくらんではいませんでした。 ただ、いわゆるギリシャ・ローマの筋骨隆々の男性像とは違って、どちらかといえば、すこしふっくらしているんですね(笑)。以前、通りすがりに眼に入った石像の印象はというと、なんで肉体美じゃないのかなあと不思議に思っていました。その日は、どういういわれの像だったのか、なんでふっくらしているのか、すべての謎が解けたんですね。もう一人で大笑いしてしまいました。 オスティアというと、ローマの南西にあり、ティレニア海(地中海)に面した外港で、ハドリアヌス帝が整備したローマの玄関口だそうです。そこにあった像ということは、たくさん造った像の中でも、本人によく似ているとか、なにかポイントがあったのではと勝手に想像しています。 もし、新橋方面にお出かけの時があれば、覗かれてみてはいかがですか(笑)。
185 人中、166人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ルシウスの出逢うジイチャンバアチャンたちが全員善人である件,
By
レビュー対象商品: テルマエ・ロマエ I (BEAM COMIX) (コミック)
ああ、みんな優しいな…なんていい人たちなんだろう。
湯船からまさに湧いて出た(笑)ルシウスを別段不審がりもせず(※ギリギリ不審がらずに 済む状況に設定されている)、あれやこれやと世話を焼いてくれる。冷たい飲み物をくれたり、 おいしい物を食べさせてくれたり、身体の具合を気遣ってくれたり…。 そういった事がほぼ全てルシウスにより吸収され、古代ローマで再現される。 ルシウスの名は上がり、次の依頼をどう実現させようか考えるうちにまた平たい顔族の国へワープし、 ジイチャンバアチャンたちに遭遇し、良い思いつきを得て元の世界に戻り…この繰り返しによって もたらされるルシウスの成功の鍵を握っている彼らの存在はなかなか侮れない。 ルシウスの出逢う、顔が平たいながらも年季の入った彼・彼女らの姿には、今はもう失われた 古き良き日本人を見ているような気になる。そしてその素朴な優しさに心和むのだ。 よくあるワープ物で、ルシウスはその都度日本の風呂を模して安易に成功を手に入れる、このストーリーの ドコがそんなにいいんだという意見も解るけれど、そういった本筋から少し離れ、 ジイチャンバアチャンたちにも注目してみてはいかがだろうか。打算のない親切にきっと心温まるだろう。 タイトルとは少し外れるが、本作は何もルシウスの安易な成功に重点をおいている訳じゃないと思う。 外から眺めたら日本の風呂文化はどう見えるのか、それを表現するための設定なのだろうから。 時代じゃなく、単に国が違っているだけでも良かったのかもしれないが、やはり浴場文化の盛んだった 古代ローマがもう一つの舞台として一番似つかわしい気がする。ちょっと比較文化論みたい。 本書では普段大して意識していなかった日本人の風呂へのこだわりに改めて気づかされた。 ルシウスじゃないけど、恐るべし平たい顔族!(笑)
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