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テヘランでロリータを読む
 
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テヘランでロリータを読む [単行本]

アーザル ナフィーシー , Azar Nafisi , 市川 恵里
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,376 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社からのコメント

本書は、イラン出身の女性英文学者による、イスラーム革命後の
激動のイランで暮らした18年間の文学的回想録である。
著者は、13歳のときから欧米で教育を受け、帰国後テヘランの大学で英文学を教
えていたが、抑圧的な大学当局に嫌気がさして辞職し、みずから選んだ優秀な女
子学生七人とともに、ひそかに自宅で西洋文学を読む研究会をはじめる。とりあ
げた小説は主としてナボコフ、フロベール、ジェイムズ、オースティン、ベロウ
など、イランでは禁じられた西洋文学の数々だった。革命後のイランは、生活の
隅々まで当局の監視の目が光る一種の全体主義社会となり、とりわけ女性は自
由を奪われ、厳しい道徳や規則を強制される恐怖の毎日だった。秘密の読書会
は、圧政の下に生きる女たちにとって、ささやかながら、かけがえのない自
由の場となっていた。
そしてこうした苛酷な状況を生きぬくうえで、著者の支えになったのは、何より
も文学であり、学生たちとの親密な交流であった。
それは、女として、知識人として生きるとはどういうことかという問題意識にみ
ちた、血の通った読書会での営みであった。
著者にとって、文学とは、現実を超えたもうひとつの世界であり、現実の軛へ
の抵抗であり、精神の自由をあたえるものにほかならない。読者は、苛酷な状況
の中で文学が人を支える力に、禁じられているからこそ逆説的に輝きを放つ文学
の力に、心を打たれるはずである。
本書は、全米で150万部を記録する大ベストセラーとなっている。

内容(「BOOK」データベースより)

イスラーム革命後のイラン、大学を追われた著者は、禁じられた小説を読む、女性だけの読書会を開く。監視社会の恐怖のなか、精神の自由を求めた衝撃の回想録。

登録情報

  • 単行本: 485ページ
  • 出版社: 白水社 (2006/09)
  • ISBN-10: 4560027544
  • ISBN-13: 978-4560027547
  • 発売日: 2006/09
  • 商品パッケージの寸法: 19 x 13.8 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 177,067位 (本のベストセラーを見る)
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19 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 「文学の力」を深く考えさせる書 2007/3/16
By お気に召すまま トップ1000レビュアー
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
イラン革命後、イスラム原理主義が支配するテヘランで、英文学者の著者は優秀な女子学生だった教え子を集めて、ナボコフ『ロリータ』やオースティン『高慢と偏見』などの秘密の読書会を行う。倒錯的な中年男が12歳の少女を陵辱する不愉快な物語を、なぜ若い女性たちが必死の思いで真剣に読むのか? それは、実は『ロリータ』が奥行きの深い文学の傑作であり、「他人を自分の夢や欲望の型にはめようとする」(p52)我々人間の深い病理を告発しているからである。そして『高慢と偏見』は、「他者を〈見る〉能力の欠如」「他者への盲目性」が、ヒロインのリジーのような最良の人間にさえありうることを示し、平凡な日常生活の中にこそ「生きることの本当の難しさ」があることを教えるからである(p432)。

文学の本当の力は、それが「複雑なものや規則からはずれたものを読み解き、理解する能力」を養い、「自分たちの白黒の世界に合わせて、世界のもつ多様な色彩を消し去ろうとする傾向」に強く抵抗する点にある(p378)。「私たちがフィクションに求めるのは、現実ではなくむしろ真実があらわになる瞬間である」(p13)という著者の悲痛な言葉は、過酷な現実にあえぐイランだけのものではなく、普遍性のあるメッセージとして我々の心に響く。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 想像力と文学の力 2007/2/12
形式:単行本
この本をどうジャンル分けすればいいんだろう?

『英文学者である著者、アーザル・ナフィーシーが教え子と共に過ごしたイラン革命記。』
こういってしまえば不正解ではないが、その表現ではこの本の事は何も伝わらない気がする。

強い、政治批判の顔をもった本。
激しくフェミニズムをうたった本。
それは確かだけど、激情を駆り立てる本ではない。激しい言葉なく、常に冷静で抑えられた言葉ばかりが選択されている。

自分の体験記である。
それでいながら、その体験はあまりにも普遍的である。イラン女性の体験記、といいながらそれはどの国にいる女性でも、女性でなくて男性でも、
共感せずにはいられない。

自分なら、この本を『想像力の物語』と言いたい。

『人は事実と言うが、事実は感情、思考、感覚によって追体験され、再創造されなければ、不完全なものでしかない』

この本を読んで、イラン革命に暮らす人々を想像する。全体主義に抑圧された女性、戦争で無下に命を奪われた若者を想う。共感する。そこには、どんな人間でも分かちあえるものがある。

その想像と共感を喚起するものこそ文学だと、筆者はこの本を通して強くいっているようだ。
... 続きを読む ›
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
 いやぁ最近「ロリータ」読んだだけに、自分の読みの浅さ、想像力の無さに絶望的になった、これ読んでみて。
 「『ロリータ』の物語の悲惨な真実は、いやらしい中年男による十二歳の少女の凌辱にあるのではなく、ある個人の人生を他者が収奪したことにある」「つまり彼女は二重の被害者なのだ。人生を奪われただけでなく、自分の人生について語る権利をも奪われている」。
 もちろんロリータ目線から物語を捉え直す試みはしてみたよ、でも、テヘランで「ロリータ」を読むほどには切実じゃない。著者はさらにこう畳み掛ける。「ハンバートが悪人なのは、他人と他人の人生への好奇心を欠いているからだ」「ハンバートは大方の独裁者同様、みずからの思い描く他者の像にしか興味がない」。ぐうの音も出ない。明らかに俺は、“イラン人の人生への好奇心を欠いていたし、みずからの思い描く他者の像にしか興味がなかった”のだ。訳者あとがきには「イスラーム革命後のイランは、生活の隅々まで当局の監視の目が光る一種の全体主義社会となり、とりわけ女性は自由を奪われ、厳しい道徳や規制を強制され苦しんでいた」ってある。そんな社会の中で、自らの状況に擬えて読まれる「ロリータ」なんて、本書を手に取らなければ永遠に想像出来なかった。もちろん「ロリータ」は様々な読み方が出来る訳で、翻弄されるハンバートを老いた英国、手玉に取るロリータを新興国アメリカ
... 続きを読む ›
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5つ星のうち 4.0 イスラーム世界は面白い 2011/7/3
形式:単行本
面白い小説。

西洋から見たイスラーム世界が異様に見えるように、また日本も異様に見えるのだろう。

自由が制限される中で、いかにして自由と人間性を獲得するのか、小説や芸術はそのために何の役に立つのか、そういう事を考えたけど、別にそんなこと考えなくても楽しめる作品だと思います。
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ARRAY(0xb12976c0)

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