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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
洒脱な主人公描写,
By ヴァルマンウェ (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: テニスボーイの憂鬱(下) (集英社文庫) (文庫)
『ブルータス』で連載されていたということもあり、著者が格好つけずにわりかし正直に面白おかしく 卑しい男の欲望と哀愁をノッて書いている感じが伝わる。 その正直さが、村上龍作品の中では、かえって嫌味なく思え、 鼻持ちならぬスカした小説の多い中、抜群に光っている。 さすが文章にリズムがあるし読みやすいので 大人の男の軽い娯楽読みものとしては、いい線いってます。 「グラスのシャンペンみたいにキラキラと輝いていなければいけない、 他人に対してできることは、キラキラと輝いている自分を見せてやることだけなのだ」 「若い娘をギューッと抱きしめるよりも快感が大きいことがあって、 例えばウインブルドンの決勝でマッケンローがボルグを破って 歓喜のあまり体を折り曲げ両手を空に突き出すといったそんなことなんだ」 など、男の欲望を正直に描写してこそ見えてくる、 それらを超えた場所にある、成人男子にとって、 わりかし共感できる心地良い視座を提示してくれる。
1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
究極のリアリズム,
By たろう (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: テニスボーイの憂鬱(下) (集英社文庫) (文庫)
下巻も読みました。上巻に引き続き、どうしようもなく最低なテニスボーイの恋愛が描かれています。 でも、どうしようもなく「おもしろい」です。 少なくとも僕は。 保坂和志じゃないけど、ある意味究極の「リアリズム小説」なんじゃないかな。 上巻のレビューにも書いたけれど、この小説に描かれている「恋愛」は、全く美しくありません。全く綺麗じゃありません。 妻子持ちのテニスボーイは、一人目の愛人である吉野さんにはまりまくって、やることしか考えていません。でも、その愛人がいる事によって、逆に『愛人のために』仕事に精を出すようになり、仕事も上手く行き始めます。 嗚呼、何て皮肉。 そしてはまりまくってた吉野さんにポイされて下巻で新しい女にまたはまります。 その切り替えっぷりが笑えるくらいすさまじく、でもリアルです。 上巻のレビューにも書いたけれど、男なんて「そんなもん」です。 オレンジデイズ的で無垢な男子なんて逆に気持ち悪いです。 この小説は世の中に蔓延っている全ての恋愛小説に対するアンチテーゼなのです。 てかこんな小説書いて自分で恥ずかしくないのかな、村上龍。 「なにこの、ファッキンシットな小説!!!!」 と、床に叩きつけることなく、読破できる女子がいたならば、僕はその子に感想を聞きたい。 マジで。
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